グループチャットの「返信問題」。効果を感じられた実例とは

 そして、グループ内の「返信問題」です。この話題は、やはり、私より若い人のほうが詳しいので、藤枝ゼミの大学院生(20代前半)に聞いてみました。すると、この問題に対処するための「さまざまなテクニック」があるそうです。彼女たちが、小学生・中学生時代に実践して、効果が実感できた方法を特別にご紹介します!

<グループチャットの対応例>

1)「グループの友達に『夜21時以降は寝てしまうから返信できない』『あまり見ないから、気づいたら返すね』など、グループの友だちに自分の返信スタイルを伝えておきます。また、親子で事情を共有したうえで『お母さんがちょっとうるさいんだよね……』と言っておくのもいいかもしれません」

2)「大事なことは学校や塾などでできるだけ『対面』で話しました。チャットでは『明日、学校で話そうー!』と対面を促しました」

3)「リアクションボタンやスタンプを活用します。コメントするほどではないけれど『理解してるよ』という意思表示を残すことができます」

4)「『明日はよろしくねー』といった言葉やスタンプで『この会話は終わり』と察してもらいます」

 大学院生の話から、ネットに関していろいろ経験をしながら、対応策を身につけていることが分かりました。また、次のような声もありました。

「日常会話の中で、チャットで話した内容が出てくることもあります。もしその内容を知らないとなると、会話についていけないし、グループの一員ではないような、嫌われるかもしれないという気持ちになってしまいます。『内容を聞いてみればいいじゃない』と思われるかもしれませんが、聞いて見ると『えー?見てなかったのー?』と言われて、内容の説明のないまま会話が続くこともあるのです……。なんとも後味が悪いものなのです」

――さまざまなテクニックを知っておくことも大切なのですね。

 ただ、「表面的なテクニックも大切だけれど、それでもやっぱり友達とのトラブルはおこるもの」とも、大学院生は話しています。そのとき、親御さんが子どもの嫌な気持ちを聞いてあげることができるといいですね。そういう意味では、親御さんがお子さんのチャットをお子さんと「一緒に」見て、話題を共有しておくとよいと思います。

(※実例を提供してくれた大学生は、埼玉学園大学大学院修士課程 小出梨瑳さん・徳江珠美さん・長島沙紀香さん)

(取材・文/三宅智佳)

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三宅智佳
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