勉強時間と睡眠

――やり始めるまで時間がかかり、寝るのが遅くなります(小5女子)

 勉強は始めるときに一番力を使います。自転車はこぎ始めが一番ペダルが重いのと同じです。ですから、取り掛かりが遅い子は、取り掛かりやすい好きな教科から始めるのがオススメ。そして徐々にエンジンがかかってきたら、苦手な科目に移るようにするとやりやすいですよ。私もそうしていました。(菊池さん)

親が忙しい

――共働きで宿題を見る時間がない(小5男子)

 仕事をしていると帰ってすぐ食事の支度など家事に追われますよね。低学年なら、親が食事の支度をしているそばで安心して宿題ができるようにしてください。中学年以降なら、子どもと宿題について相談して、任せてみましょう。ごはんができるまでに終わっていたら、大いに褒めてあげましょう。(白坂さん)

スケジュールのやりくり

――ほかの習い事と兼ね合いが難しい(小4女子)

 月曜から日曜まで、1週間単位で全部書き出してスケジュールを「面積で見える化」するのが大事です。そのときに宿題などの勉強作業は、どれぐらい時間が必要で、どこでどれぐらいやるのかを親子で一緒に見ましょう。時間がブロックで見えるようになると「時間のある・ない」も見えてきます。パターン化すると子どもも動きやすくなります。(石田さん)

――丁寧にじっくりやるタイプでいつも時間切れになります(小4女子)

 子どもが1問1問じっくり考えていると、親は「時間がかかって効率が悪い」と悩みがちです。しかし「丁寧だけど時間がかかる」ではなく、「時間がかかるけど丁寧」と親が見方をポジティブに変えることで、それが強みとなり、子どもの自信につながります。(菊池さん)

――集中力がなく、少し勉強したらすぐ休憩します(小5男子)

 能力的な限界を超えているのか、あるいは「どうせ終わらないし、頑張ったって損だよね」みたいに思っているのか……。高学年なら聞いてみたら理由を教えてくれるのでは。過去には、「時間が余ったらこっちも解いてみる?」と親がさらに問題を出すのが嫌だった、という子どももいました。「早く終わらせられたら、その分遊ぶ時間が増えるよ」など、終わったらいいことがあるぞという作戦を立ててみてはどうでしょう。(菊池さん)

(取材・文/AERA with Kids編集部)

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