2.「今のままで大切な存在」と伝え、相談できる関係性を育む

 思春期に入る時期の子どもは、自分と他人を比べて悩むことが増えます。テレビのアイドルを見て「あんなふうになりたい」と憧れる子どももいますが、「あなたは今のままで大切な存在」と伝えることは、重要な性教育です。子どもが自分の心と体を大切にすることにつながり、困ったときに親に相談できる関係性を育みます。

3.おふざけか本気かわからなくても 子どもの「やめて!」を尊重する

 遊びのつもりでくすぐりっこをしていても、子どもが「やめて!」と言ったらすぐに手を離しましょう。嫌がっているのにくすぐり続けるのは暴力の一つ。「NOと言っても無駄なんだ」という刷り込みになる可能性もあります。ふざけているのか、本気で嫌なのかわからなくても、「やめて」という子どもの言葉は尊重してください。

4.テレビで差別的な場面を見たら親子で一緒に考えるきっかけに

 性教育は特別な話題ではなく、日常会話の一部です。例えば、テレビのお笑い番組などで、性的マイノリティーの人を差別したり、人の外見を笑ったりする場面があったら、安易に受け流さないこと。「傷つく人もいるよね」「今の言い方、どう思う?」など、性について一緒に考えるきっかけにするといいでしょう。

(取材・文/越膳綾子)

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越膳綾子
ライター 越膳綾子
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