動画やゲーム、スマホ…。今や生活に欠かせないデジタル機器ですが、子どもたちが多くの時間を消費しすぎるのは大人にとって悩みのタネ。使う時間を決めても、なかなか守れない子どもが多く、日々のスケジュールを乱す一大要因にもなっています。夏休みを前に、教育デザインラボ代表理事の石田勝紀さんに、デジタル機器と上手に付き合えるようになるための、ルールの決め方を教えてもらいました。現在発売中の『AERA with Kids 2022夏号』(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介します。

MENU ■動画・ゲーム・スマホは最初のルール決めが肝心! ルールを守るための3つのポイントは?

〇石田勝紀(いしだ・かつのり)/教育デザインラボ代表理事。教育評論家。「子育ての悩みを最もよく知る一人」と言われ、親の勉強会、執筆、講演会などを精力的に行っている。『子どものスマホ問題はルール決めで解決します』(主婦の友社)など著書多数。

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 大人でさえスマホやゲームをやめられないのだから、子どもが使いこなすのは難しいもの。そこで「1日1時間まで」といったルールを設けているものの、なし崩しになっているご家庭が多いようですが、親が一方的に決めたルールでは守れないのも無理はありません。

 ルール作りで肝心なのは、あらゆる事態を想定しつつ、親子で話し合って決めるということ。デジタル機器は、生活や勉強に良い面もたくさんあるし、きっとずっと使い続けていくものです。守れるルールを作って、小学生の今から上手に使う練習を積んでいくことが、上手に使いこなせるようになる秘訣です。 

■動画・ゲーム・スマホは最初のルール決めが肝心!

ルール1)上限の時間、やっていい時間帯、場所を決める

 子どもの意見を聞いたうえで、「1日1時間と1週間7時間、どっちがいい?」などと問いかけながら、ルールを詰めていきます。親側の意見を伝えるときは、使いすぎると睡眠時間に影響することなど、理由もきちんと説明を。

ルール2)守れなかったらどうするか、決めておく

「上限時間を超えたら?」「勝手にアプリを入れたら?」など、起こりうるすべてのルール違反を想定して、ペナルティーも決めておきます。ただし、極端なペナルティーはNG。時間超過の場合、「翌日は禁止」が多いようです。

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竹倉玲子
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