東京五輪を来年開催するために クリアしなければいけない課題山積 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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東京五輪を来年開催するために クリアしなければいけない課題山積

「復興の火」として東日本大震災の被災地を巡回した聖火は、4月は福島県内で保管される(写真/朝日新聞社)

「復興の火」として東日本大震災の被災地を巡回した聖火は、4月は福島県内で保管される(写真/朝日新聞社)

 選手村は、大会終了後に改修し、マンションとして販売されることになっている。すでに一部は買い手が決まっており、引き渡しが遅れると、補償の可能性も出てくる。

 一般の人に大きな影響を与えるのが、チケットだ。現状では、すでに持っているチケットは来年も有効になる可能性が高い。

●五輪の主役はあくまでアスリート

 何より一番大きな問題は、新型コロナウイルスの騒動が収まるのかということだ。ワクチンや治療薬の開発が遅れれば、まだ収束していない、ということも考えられる。そうなれば、大会を中止かさらなる延期にせざるをえなくなる。各国の選手選考を考えると、来年春には世界的に収束していないといけない。

 1年後に大会を開催できたとして、どれだけの経費がさらにかかるのか。大会組織委員会や関係者の間では、「1千億円以上はかかる」という声や、「3千億円ぐらいになるのでは」という声が聞かれる。この費用を、国、東京都、大会組織委員会、IOCのだれが払うのかは、まだ決まっていない。

 巨大化し、関わる人が多いオリンピックだが、その主役はあくまでもアスリートだ。「東京大会が最後」と考えるベテランにとって、1年先まで競技力を保つのはつらいが、健康の不安や練習不足の環境の中で大会を迎えるよりは、延期のほうがよかっただろう。すでに五輪代表に内定している陸上競歩の山西利和選手(24)を指導する児玉泰介監督は「延期が2年じゃなくてよかった。1年ならモチベーションも保てる」と話した。

 日本の選手選考については、競技によって対応が分かれている。卓球は、石川佳純選手らすでに代表に決まっていた6人の内定が維持されることになった。一方、柔道などはこれから対応を決める予定だ。(朝日新聞スポーツ部・志方浩文)

※月刊ジュニアエラ 2020年5月号より


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