安倍首相の長期政権 2018年に露呈した「1強の害」とは? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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安倍首相の長期政権 2018年に露呈した「1強の害」とは?

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国会で演説する安倍晋三首相 (c)朝日新聞社

国会で演説する安倍晋三首相 (c)朝日新聞社

【1強の害(4)】 国民の希望とずれた法案の採決を強行

 安倍政権が強い影響力を及ぼすなか、国会では国民が特に望まない法案が、数の力を背景にどんどん採決されている。さかのぼれば2015年9月に採決が強行された安全保障関連法案が象徴的だ。今年は長時間労働を招きかねない働き方改革関連法などが、国民の理解が深まらないまま押し通された。法律の内容も、強引な採決も民意を軽んじている。

■「おかしい」と思ったら声を上げよう

 では、私たち国民が何もできないのかというと、そんなことはない。

 首相も与党の議員たちも、いつも世論を気にしている。政権への批判が高まり、選挙で議席を失うことを恐れている。「政治がおかしい」。そう思ったら一人ひとりがきちんと声を上げる。その積み重ねで、政治は動くのだ。

 そのためにも、どんな政治が行われているのかを正しく知ることが大切だ。9月の自民党総裁選を思い返してみよう。

 首相に挑んだ石破茂・元幹事長は、「正直、公正」をキャッチフレーズに掲げた。森友・加計問題への対応に疑問を投げかけようとしたのだ。石破氏の国会議員票は全体の2割にとどまったが、党員・党友による地方票で45%を得て善戦した。

 石破氏の得票は、首相への批判票ともいえる。多くの地方の人たちが、国会議員に流されず自らの判断で疑義を突きつけたのだ。総裁選の直後にあった沖縄県知事選では、政権が全面支援した候補者が敗れて、さらに首相に打撃を与えた。

 総裁選と沖縄から上がった声を受け、自民党内では、首相の指導力に対する不安がじわりと広がっている。この先の世論の動き次第で、首相も政治姿勢の変化を迫られるだろう。

 政治はひとごとではない。そのことを、多くの人が自覚し行動してこそ、民主主義は健全に機能するのだ。

※月刊ジュニアエラ 2018年12月号より


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