小学校中学年から始まる「前思春期」 対応を間違えると“子離れ”できない? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)
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小学校中学年から始まる「前思春期」 対応を間違えると“子離れ”できない?

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「もうーー。今まできちんと片づけできていたのにーー!」(イラスト/えのきのこ)

「もうーー。今まできちんと片づけできていたのにーー!」(イラスト/えのきのこ)

 さらに、自我の発達により、自分とほかの人との間で大きく感情が揺れ動く体験をするのもこの時期です。

「友達と自分を比較して、自分の実力を実感することで自信をなくしたり、自尊心がぐっと低下することもあるでしょう。少し先を想像する力もついてくるので、さまざまなことへの不安を感じるようにもなります。ですから、小グループをつくって、徒党を組んで行動したがるのです」

 とにかく、思春期前後の子どもはかなりハードな環境にあるのだということを、親はまず認識しておきましょう。子どもだって、好きでイライラしているわけではないのです。いろいろしんどくて、大変な時期なんだなと親が知っておくだけで、対応もずいぶん変えられるはず。

「親が理解していれば、子どもの不愛想な態度にいちいち腹を立てることがありません。よけいな親子ゲンカも回避することができます。この時期のお母さんたちにぜひやってほしいのは、言葉に頼らず、子どもをよく見る、観察することです。表情や部屋の様子など、さりげなく見守ってあげましょう。自尊心がぐっと低下しやすいときなので、なにかひとつでも子どもが得意なこと、頑張っていることに触れてみてください。『ああ、そうだ、自分はこれができるんだ』と確認することで、励みになるのです」(芳川先生)

 そしてもう一点。この時期は、体の変化に戸惑う時期でもあります。

「体が変化することは自分の意思によるものではないので、子どもは不安で仕方ないのです」と話すのは、思春期外来も担当する産婦人科医の高橋幸子先生です。

「この不安をとりのぞくには、“知識”をつけてあげることです。体の変化はなぜおこるのか、なぜ気分が晴れないのか。それが成長の一過程であり、生理的な現象であることがわかれば、子どもの不安はかなり解消されるでしょう」

 無邪気だった低学年の頃に比べて、なんだか憂うつ。この年代の小学生は、いつもブルーなのです。親子の会話も減り、親は心配……。

「思春期は、親ばなれ、子ばなれの時期。それまでの子育てをシフトする機会でもあります。子どもは親と少しずつ距離をとり、自分の世界を構築していくので、親と話したくなかったり、話したくないことが出てくるでしょう。親の干渉がうっとうしいのも、ある意味健全な成長の証拠なのです」

 親はわが子の変化に戸惑いがちですが、思春期は子どもの成長、将来の自立のために、とても大切な時期です。この変化を感じたら、それまでの対応を見直すことで、よりよい親子関係に発展するといいですね!


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