【PR】【Vol.2】学校教育編:学校にもDX? デジタルで深化する学びとコミュニケーション |AERA dot. (アエラドット)

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児童・生徒一人ひとりへのPCやタブレット端末の配備と、ネットワーク環境の整備を掲げる「GIGAスクール構想」。旗振り役の文部科学省では当初、2019年度から5年をかけて普及させる方針でした。ところが、コロナ禍を受けて大幅に前倒しされ、今、全国で実現されつつあります。デジタル化による変革「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の波が押し寄せる学校教育の現場で、求められていることとは――。ベネッセコーポレーション副社長で、小学校から高等学校までに向けた支援事業の統括責任者でもある山河健二さん、そして小中学校支援事業の責任者である小柳博崇さんに聞きました。

【Vol.2】学校教育編:学校にもDX? デジタルで深化する学びとコミュニケーション


デジタルツールで叶える
学習の深化と教員の負担軽減

――「進研模試」などで長年、学校教育の現場を見つめてきたベネッセコーポレーション。その中で学校教育にどのような変化を感じていらっしゃいますか。また、デジタルツールの活用が、現場の課題にどう寄与するとお考えでしょうか。

山河:学校教育とは、基礎的な学力の習得はもちろんですが、子どもたちが行動力と判断力を身につけて、将来を生きていけるよう育むこと。しかし近年、学びに対する意欲や、社会に出て活動するモチベーションの低下が見受けられるようになりました。そこで一人ひとりの子どもに向き合う時間をもっともちたいと願う先生の声を、よく聞きます。その点でDX化は、個別にフィットした学習などに加え、先生の仕事の負荷を軽減し、児童・生徒への目配りや声かけを充実させていく一助になると考えられます。

小柳:「学校を元気にしたい」「先生が思い描く理想の授業を実現し、子どもたちに届けたい」というのが我々の願いです。私の担当する小中学校部門では、主に地方自治体の教育委員会とやりとりを重ね、教育方針の実現に向けた支援を実施。その中で、学校現場におけるICT(情報通信技術)利活用や情報教育などのサポートを行っています。ベネッセでは、多彩な学習場面に対応したタブレット学習用オールインワンソフト「ミライシード」を2014年から提供してきました。AIが誤答に応じて問題を組み替える「デジタルドリル」などで子どもたち一人ひとりに最適な問題提供が可能になったほか、思考を深める協働学習や、学習効果を可視化することができるようになりました。

――利用した先生たちからの印象的な声はありますか。

山河:我々はさまざまな課題を有しながらも、毎日子どもたちと向き合う学校をサポートさせていただく立場です。「ミライシード」を使用した、とある小学校のベテランの先生からの声で、こんなエピソードがありました。その先生はそれまで、習字の授業があるたびに、教室の後ろの壁にクラス全員の作品を貼り出していたそうです。35人分だから35枚。さらにその四隅を留めるために140個の画鋲を刺すわけですが、なかなかの負荷です。これが「ミライシード」の機能を使えば、カメラで撮影したクラス全員分の作品を端末上で閲覧でき、自宅に持ち帰れば保護者に見せることもできます。先生としては掲示作業にあてていた時間を、教材研究や子どもとふれあうことに使えると、喜んでいらっしゃいました。先生の気持ち、時間に余裕が生まれれば、子どもたち一人ひとりの活躍の場をつくれる。それこそが学校教育の目的であり、後押ししたいと思っています。

小柳:「ミライシード」で好評な点の一つとしては、一人ひとりの意見をクラス全員で共有できる機能。自分の考えを発信しながら、他者の意見にもふれることで、さらに思考を深められます。たとえば国語では「主人公が何を思ったか」を考えてタブレット上のカードに書いていき、全員分を共有します。これまでは先生が回答する子を選んだり、一方的に教えたりする立場でしたが、この機能を使う際は、ファシリテーター的な役割を求められます。これらの新しい機能に接した先生方からは、「自分も、脳みそに汗をかきながら授業しています」という声や、「これまでの自分の授業スタイルを変えたくなりました」など価値観が変化したという声をいただいています。

山河:我々の調査でも、先生と子どもたちがICT機器を活用しているほど、「グループで話し合う」「自分で調べたり考えたりしたことを発表する」といった、子どもが主体となる授業を実践している比率が高いことがわかりました。これらの授業形態は新学習指導要領の趣旨にも即しています。逆にICT機器を活用していないタイプは、授業で子どもが主体的に活動する比率が低く、教員主導の講義型授業の比率がどうしても高くなりがちという結果が出ています。

授業づくりを支援し
教員がめざす教育を実現

――現場の先生方へ向けて、ほかにはどんな支援を展開されていらっしゃるのでしょうか。

山河:国や自治体などが掲げる目標と、実際の現場とでは、地域の実情など、さまざまな要素からギャップが生じます。そのギャップを我々なりに埋めたいというのが、仕事の原動力です。高校向け支援事業では模擬試験や、進路を学ぶ教材などを提供しています。全国に約150人いる担当者が日常的に学校を訪問し、成績のフィードバックだけでなく、学年別の学習計画、進路指導計画、学校行事などの意見交換を行っています。私自身、入社以来長らく学校現場に足を運び、先生方からは仕事に取り組む姿勢など、さまざまなアドバイスをいただいてきました。

山河健二さん

小柳:先ほど「ミライシード」を紹介しましたが、サービスをただ導入して終わりではなく、先生方や子どもたちが使いこなして、メリットを感じてもらわなければ意味がありません。そこで私たちは各校に「ICTサポータ」という支援員を派遣しています。実はこの取り組み自体は2000年から始まったもの。当初はPCの操作支援や故障時の保守的役割がメインでした。現在では「ミライシード」などのソフトやタブレット、電子黒板などをいかに授業へ活用するか支援する役割が大きく、先生方とともに授業を練り上げていきます。この支援員たちを通じて、私たちは課題を共有し、サービスのアップデートにも努めています。

小柳博崇さん

常に変化する学校
その声に耳を傾ける

――学習以外にも役立つデジタルの活用方法は、どんなものがありますか。

小柳:学校と子どもや家庭をつなぐ連絡ツールとしての役割を担うほか、コロナ下では健康観察の上で特に役に立っています。保健室と職員室のコミュニケーション、体温推移などのデータが、紙や名簿ではなく即座に確認できるようになりました。

 デジタルツールの操作に慣れるまでは、ある程度の時間はかかるもの。ベテランの先生の中にはデジタルへのハードルの高さを感じてしまう方もいらっしゃいます。でも、それを乗り越えた先には、授業の内外で活用ができて、先生方の「働き方改革」にもつながり、結果的に子どもたちの学びを後押しできます。私たちはデジタルが「食わず嫌い」されぬよう、情報発信にも努めています。

――これからも学校や先生たちを支え続けていく中で、大切にしたい姿勢や思いはありますか。

小柳:数十万人の先生方が、日々子どもに向き合って、必死にがんばっていらっしゃる。そのことを思いながら、私たちは自身のサービスに対して「どれだけ先生方の困りごとを解決し、子どもたちのよりよい学びにつなげられるだろうか」と問い続け、改良を重ねていきます。それはDX化の中でも同じ。「いかに正しく、デジタルのメリットを学校や子どもたちにフィットさせられるのか」を考え続けていきます。

山河:「教育」という領域は、一律的な表現が難しいものです。人が集う学校はまるで生き物のようで、それぞれに特徴や課題があり、時代とともに変化していきます。それらは現場の先生たちと会話をしなければ、わからないこと。子どもたちにとって学校が学習面でも生活面においても充実した場であるために、それぞれの学校や先生のお話に向き合って、学校のご支援を続けていこうと思っています。

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山河健二さん

ベネッセホールディングス グループ執行役員
ベネッセコーポレーション  取締役副社長 学校カンパニー長

1986年、福武書店(現ベネッセホールディングス)入社。中学・高校・大学教育事業統括責任者、取締役、学校事業本部長・塾事業本部長、塾・教室カンパニー長などを歴任し、2020年より現職。これまで全国各地で開催された数々の講演会や研修会に登壇


小柳博崇さん

ベネッセコーポレーション 学校カンパニー 小中学校事業部長

2002年、ベネッセコーポレーションに入社し、営業担当として従事。2009年から営業責任者を務め、2020年より現職。現在はICT教育の支援や、学力調査の実施、英語のアセスメント教材の開発などに携わる


文:加賀直樹 写真:今村拓馬

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