「宿題した?」と子どもはうるさく言われたくないし、親だって本当は言いたくないものです。わが子の自宅での学びを習慣化するにはどうしたら? 学習習慣を身に付けるための6つのキーワードを現役小学校教諭、アフタースクールに詳しい専門家、教育評論家のプロに教えてもらいました。「AERA with Kids 2025年春号」(朝日新聞出版)から紹介します。

自らできる子になるカギは“子ども自身が決めること”

キーワード1

いつどこで勉強するのがやりやすいか実験してみる

 学習は「帰宅後すぐやるもの」「机でするもの」という思い込みを取っ払って。「時間・場所・スタイルを子どもに選ばせれば、自らやり始めます。その子のベストを見つけるには、いろいろ試して、子どもを観察するのが大切。最初は床に寝ころがってやるのもOK!としたいですね」(織畑さん)

キーワード2

早いうちに習慣の型を作る

 夜は歯磨きをするように「朝食後はドリル」と繰り返して習慣化すると、子どもは「やらないと気持ち悪い」と思うように。「学習内容が難しくなってからでは習慣化のハードルは高くなります。低学年のうちにスタートを」(石田さん)

キーワード3

トライ&エラーで 1〜2カ月やってみる

 習慣化はおおよそ3週間が勝負と言われます。「ただ、低学年のうちは個人差が大きく、言うこともコロコロ変わるので、1〜2カ月ざっくりと続けてみて。区切りを設けて、うまくいかなければ見直しましょう」(石田さん)

キーワード4

 遊びも大事!スケジュールに余白を作る

 遊ぶ時間は浪費、放課後は習い事のほうが有意義と思っていませんか?「子どもにとって遊びと学習は同列。遊びや余暇は、子どもには大切な時間です。スケジュールに余白がなければ自律力は育ちません」(織畑さん)

キーワード5

 「○○したい」を学びの中に作る

「学ぼうとしないのは、その学習に『したい!』がないから。聞きたい、やってみたい、調べたい……、子どもの興味に合った○○したいがある学び方を取り入れて」(根本さん)。例えば音読なら、漢字の読み方の確認に終わらず、登場人物になりきって声色を変えたら楽しくなって「読みたい!」が生まれそう。(根本さん)

次のページへ仲間がいると頑張れる
著者 開く閉じる
POW-DER
POW-DER
岩崎美帆
岩崎美帆
1 2