天然痘からエボラ出血熱、エイズまで…多くの命を奪った病原体の歴史

ジュニアエラ

2019/02/11 11:30

【人類vs.病原体(3)】 <ウイルス> インフルエンザ
●毎年冬になると流行!
 毎年、冬になるとはやる「季節性」と、何十年かに一度の大流行によって多くの犠牲者を出す「新型」とがある。20世紀にワクチンがつくられ、21世紀に抗ウイルス薬のタミフルやリレンザが開発された。鳥インフルエンザ(H5N1)が変異して起こる、「新型」の流行が恐れられている。[症状]
 高熱や頭痛など、ウイルスの性質によってさまざま

【人類vs.病原体(4)】 <ウイルス> エボラ出血熱
●もっとも危険なウイルス
 1976年に中央アフリカで発見されて以降、繰り返し集団感染が発生している。有効な治療法や予防法はなく、地球上でもっとも危険なウイルスのひとつとされる。熱帯地方のコウモリにウイルスがひそみ、森の中の野生動物に感染しているが、その動物の死骸や生肉に触れると人にもうつる。
[症状]
 嘔吐や下痢が続いた後、全身から出血

【人類vs.病原体(5)】 <ウイルス> HIV(ヒト免疫不全ウイルス)
●免疫細胞を破壊
 免疫細胞の情報伝達官・ヘルパーT細胞を壊すため、ほかの免疫細胞も機能しなくなる。そのため、健康な人だと感染しない病原体にも感染してしまう。この状態を「エイズ(後天性免疫不全症候群)」という。感染者の血液や体液が粘膜や傷口から体内に入ると感染する。特に性行為による感染がもっとも多い。ワクチンはまだなく、治療薬のみ。
[症状]
あらゆる感染症にかかりやすくなり、症状が重くなる。悪性リンパ腫などのがんを発症することも

■人への感染はどうやって広まる?

<現代社会が感染を広げる>
 発達した航空機や鉄道、自動車などの交通システムは、人だけでなく、病原体も運ぶ。国から国へ、これまでに存在していなかったような病原体が運ばれたり、人が密集する場所で人から人へと爆発的に感染したりすることが起こるようになった。

<野生の動植物のすみかに足を踏み入れた>
 ウイルスなどの病原体は、もともと野生の動植物と共存し、ほとんどが無害だった。しかし、人間がそうい
った病原体と動植物のすみかに足を踏み入れ、生活を始めたり、環境を破壊したりしたために、動物から人へのウイルス感染が起こるようになった。

【メモ】
細菌による病気の治療薬として抗生物質が使われますが、それに対抗するように抗生物質が効かない耐性菌も増え、問題になっています。

※月刊ジュニアエラ 2019年2月号より

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