「就職偏差値」をご存じだろうか。
『週刊朝日』編集部では、大学通信のデータをもとに全国541大学の「有名企業」「国家公務員」「地方公務員」への就職率を算出。これを偏差値に換算し、ランキングしている(2020年1月31日号)。その中で25位に躍り出たのが大阪府の大和大学だ。
公立校の教員就職で高い実績をあげてきたほか、政治経済学部は東証1部上場企業の内定率が約半分(19年11月末)。保健医療学部の各種国家試験合格率もすべて全国平均を上回る(※)。少子化で大学新卒者の就職は売り手市場に転じ、全体的な「率」はあまり意味がなくなってきたため、このデータはそれにかわって大学の出口の「質」を如実に表現したものといえる。
だが、大和大学は14年に開学したばかり。教育学部、保健医療学部に続いて16年に政治経済学部を設置。前述した1部上場企業の内定率も同学部の第1期卒業生がもたらした成果だ。
※2019年3月卒業生において。厚生労働省発表(19年)との比較
■「国づくりは人づくりから」で始まった総合学園
創立6年目の新設校としては驚異的というほかないが、そのルーツは約40年前にオープンした保育園にさかのぼる。母体である西大和学園は、今では短期大学や米国ロサンゼルスに幼・小・中学校、そして全国屈指の進学校で知られる西大和学園中学校・高等学校などを擁するまでに発展。これまでの教育実績を集大成して誕生したのが、大和大学なのである。
「『国づくりは人づくりから』が学園の理念。一人ひとりに向き合ったキメ細かく丁寧な教育を行ってきました」と田野瀬良太郎学長。大学でも教員の目が届く40人1クラスの担任制。さらに教育学部では吹田市教育委員会と連携して、1年次から学校現場で豊富な実習を重ねる「ヤマトプラン」を実施。保健医療学部も関西圏の200に及ぶ医療機関と連携しているほか、政治経済学部では日本を代表する企業経営者が週に1回の実学講座に登壇するなど、学外との緊密なネットワークも際立った特長だ。
同大学はJR大阪駅から約9分の吹田駅が最寄りであり、足回りは抜群。「通いやすさは学びやすさ」と田野瀬学長は微笑むが、協力者や関係者も訪問しやすい。様々な交流を促進する、社会に開かれた好立地といえるだろう。
このキャンパスに、今年は5専攻を持つ理工学部を開設。来春は社会学部を構想している。
「コンパクトでも高品質な総合大学が目標。本学のスローガンは『大志を、まとえ。』。学生のみならず教職員にも向けられた言葉なので、私は東の早慶、西の大和になると公言しています」(田野瀬学長)
これまでの躍進を鑑みれば、大言壮語と片付けられない。未来を拓く熱気に満ちた大学なのである。
提供:大和大学