また金子さんは次のように話します。

「11、12歳は思春期に差し掛かる過渡期で、大人びた子もいれば幼い子もいる成長差が大きい時期です。そうした成長速度の違いは成績にも影響することがままあります。受験に受かりやすいのは、その時点で精神年齢の高い子だといわれます。ですから、中学受験の結果をそのままそのままその子の能力だと判断してしまうのは早計で、その後を占うものではありません。大学の医学部受験で成功した子たちの中にも、中学受験ではうまくいかなかった経験を持つ子はたくさんいます。成長速度がゆっくりタイプの子なら子どもの今の学力に見合った目標に軌道修正することもときには必要です。中高6年間を含めた長いスパンで学力の伸びを俯瞰することが大切です」

「AERA with Kids」(朝日新聞出版刊)では、中学受験の情報のほか、最近の医学部受験の動向や国公立医学部医学科高校別合格者数ランキングも掲載しています。(取材・文/深津チヅ子)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2019年 夏号 [雑誌]

高濱正伸,安浪京子

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AERA編集部
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