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究極の安全と安定輸送への決意を胸に。左から小林和宏さん、
山田晃久さん、関根拓也さん、高根信幸さん

01 東京2020オリンピック・パラリンピックがやって来る!「ようこそ」、小机駅が迎える熱い夏

JR東日本横浜線の小机駅は、東京2020オリンピックの会場となる横浜国際総合競技場の最寄り駅だ。来年の夏には海外から多くの観客が、この駅へやって来る。安全で安定した輸送を提供するべく、1年以上前から準備を進める小机駅を訪れた。

文/武田 洋子 撮影/吉場 正和 デザイン/スープアップデザインズ 企画・制作/ AERA dot. AD セクション

満員の乗客を運ぶ電車が、次々とホームへ滑り込む。一斉に降りる人々の顔は一様に、期待と興奮で輝いている──。JR横浜線の小机駅は、普段はのんびりと穏やかな駅だ。それがガラリと様相を変える日がある。最寄りとなる横浜国際総合競技場でスポーツイベントやコンサートが開催されるときは、ホームも改札も人であふれかえるのだ。いかに安全を確保し、円滑に利用客の移動をサポートするか。年に数回の5万〜6万人規模の大規模イベント、月1回程度の2万〜3万人規模のサッカーの試合などが開催される中で毎回、丁寧に改善点を洗い出し、より良いサービスへとつなげてきた。先人の経験は今、イベント規模に応じた必要人員数や配置場所の割り出しなどに生かされている。東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて、小机駅では1年以上前から着々と準備を進めていた。

混雑状況を見える化し きめ細かい対応を可能に

小机駅を訪れた日は、月末に国際スポーツイベントが迫っていた。対応資料の説明をしてくれた関根拓也さんは入社2年目。小机駅に配属された直後のゴールデンウィークに、同駅が管理している新横浜駅で乗客案内に立った。そこで初めて、人波の洗礼を受けた。

「小机駅に配属された先輩たちが皆、通ってきた道なんだそうです。あの経験のおかげでイベント時の『対応力』がつきました」

見せてもらった資料には、詳細なタイムスケジュールとスタッフの配置、混雑予想場所が記載されていて、「いつ・どこで・誰が・何を担当するのか」が一目瞭然になっている。この資料にも蓄積された知恵が反映されているのだ。

「イベント当日はオフィス内のモニターで小机・新横浜両駅の状況を逐一、把握(見える化)し、駅の混雑に備えます」

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横浜国際総合競技場の最寄り駅で、大規模イベントの際は国内外から多数の人が利用する小机駅

そう言う主任の高根信幸さんは、モニターで全体を見ながら指示を出す立場にある。関根さんをはじめ、同僚の山田晃久さん、小林和宏さんは決められた場所につき、無線で情報共有しながら行動するのだ。

「モニターだけでは見えにくい現場の状況を報告し、それを元に駅長が入場規制を行うかどうかなどの最終的な判断を下すことになります」(関根さん)

「やるべきことは明確ですが、その場その場で自分なりに考えて実践していかなければと思っています」(山田さん)

「大きなイベントのときは開始時刻の3時間前には応援の人員も含めた全員が集合し、ブリーフィングをします。それからお客さまがお帰りになるまでの時間は無我夢中であっという間に過ぎますね」(小林さん)

一本の電車が行ったと思うと、息つく間もなく次の電車が到着する。そうした現場に鍛えられ、数時間にわたり集中力を持続する「鉄道員の体」になっていくのだと高根さんは笑った。

ハード面とソフト面で 出迎えの態勢が整う

東京2020大会に向けて、小机駅ではホームの段差解消、手すりや点字ブロック、トイレを新しくし、案内掲示を増やすなどハード面の整備を進めてきた。ソフト面で重視されているのが、インバウンド対応だ。これまで以上に多くの国からの訪問が予想されるため、多言語案内アプリを搭載したタブレットや通訳デバイスが配布されている。しかし関根さんは、できるだけ自分の力で案内したいと考えていた。

「この会社に就職したのは、広大なエリアを網羅し、1日の乗降客数が平均1790万人というスケールに惹かれたからです。利用する多くの人の役に立ちたいと願ってきましたが、その中には外国からのお客さまも含まれています」

英語力向上を目指したeラーニングなど、会社のバックアップもある。便利なツールの力を借りながらでも、自分の言葉で答えようとする真心はきっと伝わるはずだ。

介助を必要とする乗客の増加も想定されるため、通常の対応に加え、専門の人員も増やすという。

「例えば車いすをご利用されるお客さまがどの列車の何号車にいらっしゃるのかは、絶対に間違えてはいけません。期間中は、その連絡だけに専心するスタッフを配備する検討などもしています」(高根さん)

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オフィス内のモニターに、ホームや改札など駅構内の模様が映し出される。関根さんたちは、現場の状況を把握しながら日々行動している

新横浜で接続する他社線とも日頃から意見交換会を実施し、連携を強化している。来年の夏は万全の態勢で臨む。

「でも普段の小机駅は地元の保育園や小学校、中学校などと交流し、出張授業などもしています。小さな駅なので改札窓口や乗り換え案内、ホームでの安全確認業務など幅広く何でもやらせてもらえ、お客さまから『助かりました』『ありがとう』と声をかけていただく機会も多いのです。直接お役に立てることがうれしいですね。一方で、これほど大きなイベント対応も経験できる。小机駅に配属され、やりがいを感じています」(関根さん)

小机駅の鉄壁のチームワークで、より一層の安全と安定輸送を目指す。関根さんに、平和の祭典への思いを聞いた。

「多くのお客さまと一緒に楽しめればいいですね。そのためにもあと1年弱、全力で日々やるべきことに取り組んでいきます」

期待に顔を輝かせた人々が、電車に乗って次々にやって来る。そこには、最前線でその笑顔を支える関根さんたちの姿があるはずだ。

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