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選ばれる 私学 「理数・英語・探究・ICT」 先進教育で注目される首都圏女子伝統校に聞く

子どもの力を伸ばす偏差値プラスアルファの教育

世の中のデジタル化やグローバル化がますます進み、さらにコロナ禍で先行き不透明な時代を生きることになる、次代を担う子どもたち。そんな時代に求められる、理数・ICT環境、探究活動、グローバル教育など、先進教育で注目される首都圏の女子伝統校8校が5月13日、オンライン会議で熱く語り合った。
学習塾運営を経て森上教育研究所を設立。中学受験塾や私立中高一貫校に向け、情報発信やコンサルティング等を行う一方、保護者の悩みに応える「わが子が伸びる親の技(スキル)研究会」を主宰。

Q1① 学校の特徴

大井(鷗友学園)
 1935年、東京府立第一高等女学校の同窓会・鷗友会によって、女子高等教育のための学園として創設。当時から「女性である前に一人の人間。人間として社会貢献できるように」という教育理念を掲げています。また、創立以来「慈愛(あい)と誠実(まこと)と創造」を校訓として、心の教育を実践してきました。「慈愛」とは、他者と関わるなかで、相手も自己も尊重し、思いやりの心を持つこと。「誠実」とは、各々が持つ可能性を発見し、自由な感性と強い意志でそれを誠実に伸ばすこと。「創造」とは、異なる価値観を持つ人々と協調しつつ、平和な世界を創造する力を持つことです。このような全人教育のもとで、生徒は優しさと思いやりを身につけています。
成島(大妻)
 1908年に塾生15名で開塾された後、1917年に現在の千代田校地に移転。初代校長の大妻コタカによって校訓「恥を知れ」が制定されています。以来、自分を律する心の大切さを人間教育の根幹として、一貫して「時代の要請に応える教育」を実践。よき家庭人であり職業人であれという教えから、基礎学力の徹底、さらに暗記によらず自ら課題を設定して解決する力が求められています。私自身、25年間企業にいた経験をふまえ、社会に出たときに必要とされる学びや環境の提供に努め、大妻女子大学と連携した英語プラスワンの外国語教育やオンライン学習も推進しています。
野﨑(大妻中野)
 大妻中野教育の基盤である、建学の精神「学芸を修めて人類のために」および校訓「恥を知れ」のもとで築いてきた伝統をふまえ、「時代の先を見据えた教育」の進化を目指しています。グローバル教育にも早くから取り組み、帰国生を受け入れて20年目を迎え、現在はその割合も14%と都内女子校でも高い水準です。これが本学の活発かつ多様性ある校風に良い影響を与えており、中高それぞれで実施する短期~1年留学も意欲的に行われています。このような環境で各々の個性を重んじながら、他者との間で相互の力を活かし合い、自己実現できる人間として自立し、互いに成長すること、そして社会に貢献することを伝えています。
塩谷(京華女子)
 京華学園は、「天下ノ英才ヲ得テ、之ヲ教育ス」を建学の精神に掲げ、一人ひとりの隠れた才能(英才)を開花させ、社会に有用な人材を育てる「原石を磨く」教育を行ってきました。京華女子は、建学の精神を受け継ぎながら21世紀を見据えて、「共感力」「グローバル力」「学力」を教育の3つの柱に掲げています。他者の価値観を尊重し、世界的視野に立って考える力を身につけることで、自分の世界を広げながら「21世紀型の賢い女性」へと導いています。また、女子校なので、男子の目を気にせず、自分の意見を恥ずかしがらずに言える、アットホームな雰囲気があります。教職員も生徒のデリケートな心の動きに寄り添い、きめ細やかなサポートが当たり前のように行われています。
湯浅(実践女子学園)
 本学は1899年、近代女子教育の先駆者である下田歌子が創始しました。女子教育機関を作る大志を抱き、16歳で故郷を離れ上京した少女が、その28年後に本校を創立したわけで、この若い女性の高い志こそが本校の原点です。校名の「実践」は、学問を実際に役立てて実行するという意味で、生徒が知識を習得するだけではなく、それらを実生活において実践できる知恵として身につけることを大切にしています。そうして、社会的に自立し、活躍できる女性の育成を伝統としたうえで、さらに、その時代の社会で力を発揮できる女性を育成するために必要な自己変革も奨励しています。今も変わらぬ下田歌子の「実践」の理念を基に、実践力・行動力を育む教育を継承し、革新を続けていきます。
横尾(十文字)
 1922年に十文字ことにより創立され、2022年に100周年を迎えるにあたり、改めて原点回帰に努める本学の建学の精神は「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」という校歌に象徴されています。次の100年に向け、大目標を「自分で考えて行動できる生徒の育成」とし、重点目標を「主体性の伸長」「基礎学力の徹底」「社会性の涵養」として、学内の全ての活動に盛り込んでいきます。また、育てたいコンピテンシーとして「挑戦する力」「自己肯定力」「共感力」「傾聴力」「創造力」「表現力」の6つを掲げており、失敗を恐れずにまずやってみることを生徒に伝えています。実際に、生徒会が主体的にリュックサックを導入したり、パンツルックの提案をしたりといった成果も出ています。
竹鼻(豊島岡女子学園)
 教育方針に「道義実践・勤勉努力・一能専念」を掲げる本校では、人としての正しい道と思いやりの心を大切にし、努力を積み重ね、才能を伸ばす教育を続けています。建学の精神を受け継ぐ特色ある教育として、毎朝5分間の運針を実施。無心になることで、集中力を高めて物事に取り組む姿勢が身につき、学問や研究、スポーツ、仕事にも通ずる基礎の大切さを学ぶ。入学当初から現在に至る自身の変化によって、地道な努力の積み重ねの大切さが体得できるのです。1892年創立の本校は、2022年に創立130周年を迎えるのを機に完全中高一貫校へと生まれ変わります。6年間の成長の過程をこれまで以上に丁寧に見守ります。
西川(山脇学園)
 赤坂の校舎に1600名の生徒が通う本学は、1903年に設立。初代校長山脇房子の建学の精神「秀峰三姿」を継承し、校章に込められた女性の理想の姿を今も伝え続けています。その理想とは、温かで優しいハートの中に富士山のような真摯な姿と凛とした気高さ、清新な志を持つ女性。何ごとにも動じない克己心を持ち、徳の高い人になろうと努力し続ける女性というもの。これらを不易としながら、未来を生きる生徒たちに必要な実践的な学びを、より良い形に進化させていきます。「確かな人間性を礎に、これからの時代に生き生きと活躍する女性を育む、伝統と進化が共存した学園」を目指しています。

大井(鷗友学園)
 全人教育のもとで、生徒は優しさと思いやりを身につけているとお伝えしましたが、来校された方から「鷗友の生徒さんは挨拶をしてくれて気持ちがいい」とよく言われます。そのようなアットホームで安心できる雰囲気が、当校にはあるのです。
 実際にIT業界のジェンダーギャップの解消を目指して起業した卒業生が、Forbes JAPAN誌の「世界を変える30歳未満の30人の日本人 2020」に選ばれ、「鷗友では互いに語り、聞くことが当たり前だった」と言っています。そんな風土が生徒の成長につながり、社会に出て活躍できる土台を作っているのでしょう。
成島(大妻)
 本校では生徒会や文化祭実行委員会などへの立候補が活発ですが、これは生徒の自主性や積極性が育まれた結果でしょう。1学年が300人近くいますので多くの友人に出会えますし、教員がずっと担任を受け持つことも多いため、6年間を通して人間関係が築けます。
 また、日本社会では女性活躍が遅れており、コロナ禍での失業は非正規の女性に多いという現実もあります。そうしたことを生徒や保護者に伝え、ロールモデルを示していくのは、女子校ならではの役目。キャリア教育でも「学ぶ」と「働く」がどうつながるのか、現実社会の姿やニーズを早くから伝えていきます。
野﨑(大妻中野)
 本学ではグローバル教育にも早くから取り組み、1990年にオーストラリアの学校と姉妹校提携以来、現在も相互の訪問による交流取り組みを継続しています。その後、1995年に中学2年生での2週間カナダ滞在プログラムを開発。そして、2002年に海外帰国生受け入れを開始。現在は35ヵ国からの帰国生が全生徒の約14%、約160名在籍しています。ネイティブの教員も9ヵ国10人と、さまざまな文化が飛び交う校内です。これが本学の活発かつ多様性ある校風に良い影響を与えており、さらに中高それぞれで実施する短期長期留学も意欲的に行われています。20年以上の歴史あるフランス語教育も特徴で、選択する生徒は20%を占めます。
塩谷(京華女子)
 校訓の「清・慎・勤」に則り、正しい心、思いやりの心、強くひたむきな心を育てる教育を重視しています。そのため、とても気くばりができる思いやりある生徒が多いと自負しています。また、伝統文化やボランティアなど独自の体験型探究プログラムを推進しています。その中で第二外国語(仏語・中国語)も学習しますが、近年は中国語が人気です。グローバル力が向上し、学内の留学生に積極的に話しかけ、寄り添う生徒も増えています。
湯浅(実践女子学園)
 渋谷駅から徒歩10分と都内でも有数の立地ながら、緑豊かな2万5000㎡もの広大なキャンパスを持つ本校。外国の方を含む来校者も多いなか、生徒がよく挨拶をしてくれると褒めていただきます。素直で明るくのびのびと過ごしていますが、きちんとけじめがつけられる生徒たちです。清楚かつ真面目な生徒が多く、また堅実な校風を反映して品格が感じられます。卒業生は、「勉強、部活、委員会、友達関係全てにおいて120パーセントでやり切れたので、それが自信につながっている」と成長を実感しているようです。
横尾(十文字)
 本学には全体的に元気な生徒が多い印象があります。なかには人見知りやおとなしい生徒もいますが、互いに認め合える環境があるため、内面から元気になれる土壌があるのでしょう。また、企業連携や十文字学園女子大学との高大連携を活かしたキャリア教育にも力を入れています。なるべく学校の内に留まらず、大人と接する機会を大切にしています。社会とつながることで、自主性や創造性も育まれています。
竹鼻(豊島岡女子学園)
 教育方針の「一能専念」から、クラブ活動には全員参加。興味のあることに対して全力で取り組む、多種多様な生徒がいるのが本学の特徴。生徒たちからも「好きなことを好きといえる環境がいい」という声を聞きます。これまでも、失敗を恐れず積極的な挑戦を奨励していますが、2018年に文部科学省よりSSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定を受けてからはさらに、互いに切磋琢磨して高め合うよい雰囲気が強くなったと感じます。
西川(山脇学園)
 家庭で愛されて育ってきた生徒の多い学園です。校風も面倒見よく、人に対して与えることを惜しまない、誰もが居心地の良い空間だと思います。卒業時のアンケートで、在学中の印象的な学びを聞くと、「自分で考え、仲間とつくり、成し遂げた経験が何物にも代えがたかった」という回答がありました。これからの社会に必要な女子教育としても、与えられるのではなく与える側となり、自分で考え、選んで人のせいにしないことが重要だと思います。
  • 鷗友学園女子中学高等学校

    創立当初から続く園芸の授業は中1と高1で必修。校内にある畑で、ダイコンやブロッコリーを栽培。生命を育む喜びを実感できる大切な時間。

  • 大妻中学高等学校

    高3の情報ではパイソンというプログラミングを学習。

  • 大妻中野中学校・高等学校

    毎年2月にZEROホールで行われるグローバル教育発表会での生徒による探究活動の成果プレゼンテーション。

  • 京華女子中学・高等学校

    オンライン英会話の授業風景では、セブ島の先生に毎週30分間オンラインでスピーキングのレッスンを受けています。

Q2 変わる教育

大井(鷗友学園)
 学内にある全ての事が学びにつながると考え、意見発表や交換など、探究型の学びも積極的に取り入れています。
 グローバル教育にも注力し、放課後に外国人講師指導のディベート講習会を定例化。国際交流や海外留学はコロナ禍で制約がありますが、従来相互交換留学を行っている韓国ハナ高校での国際シンポジウムはオンラインで参加し、アジアの生徒とディスカッションやプレゼンテーションを行いました。米国のプレップスクール、チョート校への夏季研修もオンラインで実施。2020年には英国イートン校のオンラインプログラムEtonXも導入して、バーチャルクラスルームで世界中の学生と高めあっています。
成島(大妻)
 これからは人生100年時代であり、女性も50年ほどの時間は自らの得意や好きなことで、社会貢献してほしいと考え、「大妻ビジョン50」を提言。大妻での6年間を、働き続け、学び続け、歳を重ねるほどに輝く女性となるための基盤を学ぶ場と位置づけています。
 また、大妻女子大学と連携して、大妻生は中高ともに大学図書館を利用できて、とくに高校生は大学図書館の自習室スペースを活用できます。探究活動でも大学のコンテンツを活用しています。そのほか、学生が国連加盟国大使に扮して世界の課題解決に向けて議論を行う「模擬国連」では、2019年より2年連続で本校生徒が優秀賞を受賞。コロナ禍により開催未定ですが、国連本部で開会式が行われるニューヨーク国際大会に派遣される栄誉に浴しました。このように、さまざまな価値観に触れ、自律と自立の精神を磨いています。
野﨑(大妻中野)
 本学では、研究校として常に学校全体のモチベーションを上げることに取り組んでおり、2017年度からの文部科学省グローバル化に対応した外国語教育推進事業の研究校(仏語)、2019年のユネスコスクール加盟、2021年の文部科学省SGH(スーパーグローバルハイスクール)ネットワーク参加は、その一例です。
 また、教育の柱として、多感な時期における道徳教育やピアサポートを重視しつつ、社会および地球への貢献をふまえて探究型教育やSTEAM教育の充実を目指しています。中高一貫基本シラバスの活用、全校でのSDGs研究、本校独自の学校設定科目「グローバル・イシュー・スタディ」などもそのための取り組みです。さらに2020年には「グローバル・センター」を始動させ、グローバル教育のサポート体制を強化。現在は、3つの行動指針、チャレンジ、コンストラクト、クリエイトを踏まえ、「Beyond School」を合言葉に、校外の様々なコンテスト、コンクールへのチャレンジ(他流試合)を推奨して、大きな成果を挙げています。
塩谷(京華女子)
 時代の変化に対応する先進教育として、探究プログラムを深化させています。中学では体験型授業で人間力を高める教育を実施。高校の「探究Ⅰ」では社会問題等について考え、議論し、発表するための「シンキングツール(考えのまとめかた)」を学びます。「探究Ⅱ」では企業からのミッションを解決、発表するプログラムを導入しました。同様のプログラムを行う他校と競い合い、昨年度は全国大会に進出しました。
 また、2024年には新校舎が完成し、男子校と商業高校がある学園本部キャンパスに移転します。検定対策講座や課題解決プログラム、部活・生徒会などを男女協働で行うことで、価値観の違いを活かした活動を活性化させ、別学と共学それぞれのメリットを生かしていきます。
湯浅(実践女子学園)
 未来を主体的に生き、社会を発展させる人材育成のために、3つの教育の柱があります。1つ目は「グローバル教育」。文化や習慣が異なる仲間とワンチームとなる社会では人種を超えた他者への理解・尊重が重要です。10人いる多国籍のネイティブ教員も強みです。2つ目は「感性表現教育」です。人生100年時代にますます重要になる心の豊かさを得るためのもの。中1では華道、茶道、筝曲、和装着付、仕舞から一つを選択し、1年を通じて本格的な稽古を体験。中1と高3では礼法の授業もあります。3つ目の「探究教育」では課題発見、解決に必要な情報の取捨、議論を通して、予測不能な未来に対応する能力を養います。SDGsを扱う「未来デザイン」の授業もその一部です。
 また、私自身、大学の学長でもあった経験を活かして、施設利用、教育資源、人材の併設大学との高大連携を大きく進めてまいります。
横尾(十文字)
 本校では、多様化する社会への対応力を育むため、理数的思考力を身につけるべく、理数教育に注力。論理的に思考する前に見て触れて楽しむ実体験のなかで、自然科学への思いを醸成できるよう、実験室エリアに「サイエンスパーク」という自由で知的に遊べる空間を設けました。こうして、身近な現象の「なぜ」を掘り下げる習慣を身につけていきます。
 また、未来への探究として、中1で「自分史」、中2で「仕事探訪」、中3で「個人研究論文作成・発表」を行います。高1ではNECとの共同開発ツールによる「課題発見―解決プログラムの発表」を行い、高2でさらなる個人探究からライフワークへの発展を目指します。
竹鼻(豊島岡女子学園)
 本学では、目指す資質・能力として「志力をもって未来を創る女性」を掲げています。この「志力」とは、未来に向けた志とそれを実現するための実践力のこと。その育成に向け、「科学的思考で課題解決できる力」「挑戦する力」「世界で活躍できる力」の3つをバランスよく育んでいける、6ヵ年のカリキュラムを編成しました。
 たとえば、豊島岡独自のSTEAM教育を「T-STEAM」と称して、低学年から段階的に取り組んでいます。学年ごとにテーマを設定したモノづくりから始め、高学年では他校も参加する課外活動として「衝撃を吸収する機構を開発」など、挑戦性の高いモノづくりへと発展させています。そのほか、学内外でチャレンジした成果を発表しあう「Academic Day」などのイベントを通じて、生徒の興味関心を引き出し、主体性や学びへの意欲を刺激しています。
西川(山脇学園)
 本校では創造的な学力を育むために、イングリッシュ・サイエンス・リベラルアーツという、3つのアイランドを設け、特色あるプログラムを実施しています。
 STEM教育では、サイエンスアイランド(SI)を中心に探究的な学びを中1から実施。中学3年間で約80種類の実験を行い、観察から仮説、実験、考察を経て文章化・発表を行います。「ロボット競技会」や「マングローブ学会」など、外部行事への参加・発表にも積極的です。
 英語教育では、英語のみでの活動を原則とするイングリッシュアイランド(EI)を中心として、英語4技能5領域を研鑽。中学はケンブリッジイングリッシュスクールに認定されており、3年間毎週2時間行うイングリッシュアイランドステイ(EIS)で、無意識に英語が口をついて出るようになります。また、海外大学進学プログラムとして、海外の教育制度や企業が求めるグローバル人材をテーマに、セミナーを実施。海外進学への志をサポートしています。

Q2 変わる教育

大井(鷗友学園)
 当校では4年前より高校生にはBYOD(私的デバイスの活用)を導入。その際に、デバイスも文房具の一つと考え、自分のデバイスに愛情を持つことと、社会のルールやマナーを守ること、使わない時間も大切にすることを課してきました。
 2020年にオンライン授業を導入するにあたっては、まず保護者にアンケートを実施して、要望を運用に反映させています。オンライン授業の内容にも工夫を凝らし、「園芸」では土や種を宅配で届け、家庭にてラディッシュ栽培に挑戦。「体育」ではピンポン玉を届けて運動に活かすなど、鷗友らしさを心がけました。
成島(大妻)
 本校では、全教室に電子黒板機能付きプロジェクターを完備し、2018年より生徒1人1台のタブレットパソコンを導入および、入学時に生徒全員にアカウントを付与しています。同年には都内で2校目の「学校情報化優良校」に認定され、多くの視察を受け入れました。生徒は中学からクラウドを日常的に使いこなし、教員からの課題の配布や提出もクラウド上で行います。高校ではプログラミングやプロジェクションマッピング、AI、3Dプリンターなどを取り入れた授業を行い、生徒の将来の視野を広げています。
野﨑(大妻中野)
 8年前に全教室に電子黒板を設置。5年前からは、生徒1人1台のタブレット端末使用をスタートして、受身ではなく教室全体が主体的に発信・受信する学びのキャッチボールを日常的に行ってきました。今年度2021年からはBYODも導入しています。また、全学年で学習用アプリを導入して、デジタルネイティブ世代がより馴染みやすい形の学びを実現。さらにコロナ禍の状況下であっても「Beyond School」の合言葉のもと、全国や世界のさまざまな人たちと直接つながり、議論するなどカラフルな体験をするチャンスを数多く設け、コロナ禍以前からの提携校であるイギリス、ドイツなど8か国からのライブ・オンライン授業にも取り組んでいます。
塩谷(京華女子)
 休校中は、オンライン朝礼をはじめ、オンラインの授業や質問コーナー、オンライン補習も実施。設備面では、全教室にWi-Fi環境と電子黒板・プロジェクター、最新のデジタル教材を導入し、きめ細やかなサポートと自学自習を促す環境を整えています。
 また、コロナ禍で海外研修は全て中止となりましたが、「セブ島バーチャル留学」を新設。12週間コースでは他国の生徒との国際交流やSDGsについて英語による議論もオンラインで行われました。そのほか、高校ではセブ島在住の外国人講師によるマンツーマンの「オンライン英会話」の授業も毎週実施しています。
湯浅(実践女子学園)
 本校では、2020年にBYODを導入しました。授業のスタイルは教科、科目によりさまざまで試行錯誤もありましたが、入学したばかりの中1も、5月には問題なくオンライン授業を始められ、全体で順調に導入できました。スタディサプリやGoogle Classroomを使って、担任からの連絡等も行われています。生徒たちには、オンライン授業だけが全てではないことを伝え、Wi-Fi環境と電子黒板設備も整っていることから、対面と組み合わせて課題や自習も積極的に行うことを指導しています。
横尾(十文字)
 中学は全員にクロームブックを貸与し、高校はBYODで、生徒1人1台体制としています。また、オンライン学習システムを活用して、課題や質問等のやり取りやデータの受け渡しを共有。文化祭もオンライン開催を、生徒が企画して行いました。そのほか、情報の受け取りや発信のために、校内ポータルサイトを生徒用・保護者用・教員用それぞれに運用。そこでも生徒からの自己発信を重視しています。2020年には生徒広報委員会を立ち上げ、生徒が自分たちの活動成果の発表に意欲的に取り組んでいます。
竹鼻(豊島岡女子学園)
 本校では、高校の探究の授業の中で、研究で得られたデータを処理したり、発表資料やポスターを作成したりするためにICT端末の利用が必要となる状況の中、3年前より、高校生にはBYODを導入してきました。コロナ禍で、中学生にもBYODを導入し、一部の授業や探究的な活動の際にも利用していく方向へと進みました。オンライン授業は高校3年生の課外講習では定着しましたが、対面授業に勝るものはないと感じます。保護者への情報発信や個人面談のオンライン化は、生徒の情報共有の手段としては有効だと感じています。
西川(山脇学園)
 ICT化が加速する社会のなかで、情報通信技術を適切に活かし、持続可能な社会の構築に貢献する力を育むことを目的に、2021年度から生徒全員にiPadを配布しています。これにより、生徒一人ひとりの到達度に合わせた教材の提供と学習指導を強化。また、インターネットを利用しての情報収集やロイロノート・スクールによる相互の情報発信などを行い、アクティブラーニングに活かします。英語教育でも、聞く・話す・読む・書くの全てに活用し、海外の生徒との交流にも積極的に用いていきます。
  • 実践女子学園中学校高等学校

    礼法や日本文化実習のお稽古を通じて、美しい所作や思いやりの心を学びます。相手の視点に立って考えられる女性こそ、真の国際人です。

  • 十文字中学・高等学校

    生徒広報委員によるプレゼン、生徒目線の個性あふれる学校紹介が好評です。

  • 豊島岡女子学園中学校・高等学校

    豊島岡独自のSTEAM教育「T-STEAM」。学年全体で取り組むモノづくりから、他校も参加し希望者が取り組む挑戦性の高いものまで。

  • 山脇学園中学校・高等学校

    ネイティブ7名常駐のイングリッシュアイランド(EI)は、イギリスの街並を模した英語コミュニケーションエリア。授業の他、昼休みや放課後にも自由に利用できる空間です。

Q3 変わる教育と進路選択

大井(鷗友学園)
 2020年度卒業生214人の進路は、文系・理系がほぼ半々となっており、近年の傾向としては自然科学系への進学が増えています。印象的な例では、修学旅行で訪れた沖縄で戦争のことを知り、命の大切さを考えるようになったことで琉球大学医学部を志望、進学した卒業生がいました。
成島(大妻)
 2020年度卒業生275人のうち、国公立および早慶上理への合格者数は2年連続で増加。また、国公立に合格した33人のうち30人が理系で、全体でも文理比率が従来の6対4から5対5へと変化しています。そのほか、海外大学へも5人が進学しています。
 将来雇用市場で需要が見込まれる学部も人気で、医歯薬看護学部が前年度から35人増に。これはコロナ禍で、世の中に必要な仕事への志向が高まった結果と見ています。
野﨑(大妻中野)
 約9割の生徒は、推薦枠を持つ大妻女子大学以外の大学に進学。SGH探究活動などのグローバル教育の成果によって、今後はさらに国際併願が増えるでしょう。また、SGH探究活動の中心を担っているフロンティアプロジェクトチームが行っている、他大学や企業と連携・協力して地域や世界の課題解決を目指す取組みやS-TEAM(エス・チーム)による先端企業体験やWEBデザイン等の目的別班別の取組みは、本校のSTEAM探究活動を牽引し、グローバルサポーターなど、卒業生が後輩に体験を還元する仕組みもできていますので、今後ますます進学先の多様化が期待されます。同時に、世界中で通用する英語力の証明として、世界で年間300万人以上が留学・移住・就業のために受験し、グローバルスタンダードテストとして140カ国、合計1万以上の機関が認定する「IELTS™」に積極的に取り組み、校内で「IELTS™講座」、「Masterclass」、「IELTS™公式テスト」が受けられます。
塩谷(京華女子)
 コロナ禍のなか実施された2021年度入試では、先生方がオンライン補習など、マンツーマンでの指導を入試直前まで熱心に行ってくれました。それもあって、国公立や早慶上理、GMARCH等で現役合格者が2~3倍に増加。なかでも大学入学共通テストでは世界史で満点が2人出ています。また、コロナ禍で医療への意識が高まり、卒業生180人の進路として薬学・看護学系に約30人の合格者を輩出しました。
 海外大学協定推薦校に加盟したこともあり、現高3では海外大学の人気が高まっています。また、留学生の受け入れを始めたことで、生徒の視野が広がっています。
湯浅(実践女子学園)
 本校教育の3つの柱であるグローバル教育・探究教育・感性表現教育と、教科教育に加え、さまざまな学校生活体験から生徒は6年かけて目標を見つけますので、あらゆる進路に対応。実践女子大学への内部推薦制度や、それ以外の指定校推薦も豊富にそろえるなど、受験生個々のニーズに合わせ、きめ細かく進路指導しています。海外進学サポートも充実させており、毎年3~5人が海外進学します。
 結果として、240人の卒業生のうち、22%が内部進学、17%が指定校推薦、15%が公募推薦・総合型選抜、34%が一般選抜となっており、約6割が推薦型、総合型選抜で進学先を決めています。
横尾(十文字)
 近年は理系志望が増えており、医歯薬看護学部への進学も多く、社会の役に立つことが自身の幸せにつながると考える生徒が増えていると感じます。
 本校は、中1から探究活動に力をいれていますが、それが進路にも大きく影響しているといえます。最近では起業する卒業生が多く、大学在学中に起業するケースも見受けられます。そのときに、中高で体験したことが活きています。中高時代における「種まき」の重要性に改めて気づかされました。
竹鼻(豊島岡女子学園)
 人生は出会いと選択の繰り返しであり、学校は、良い出会いができる機会を与えられる場でありたいと考えています。そのため進路指導では、自分の個性を把握し、将来を見据えて実現するための道を考え、学びたい学問とその先の道から志を育成していきます。中学で「卒業生インタビュー」「輝く先輩に学ぶ」などを通して、社会の各方面で活躍する卒業生から、そこに至るまでの過程や仕事に取り組む姿勢を学び、女性のキャリアを考える機会を設け、自身の可能性に気づき、進路を考えていきます。そして、卒業生から具体的な勉強方法を「先輩に学ぶ勉強法」で学び、進学指導へとつながっていきます。
西川(山脇学園)
 高3生には毎年、1月末まで志望大学への実践演習やレベルアップ講座で支援しており、国公立大学や早慶上理、MARCHの合格者は4年連続で増加しています。
 また、本校で「志」を育て、進路につなげている例が多数出ています。理数系では、西表島で地層に興味を持ったことから千葉大学理学部地球科学科へ、プログラミングを学びアニメ製作に取り組んだことから早稲田大学基幹理学部学系へ進学など。グローバル系では、英語チャレンジプログラムとイギリス語学研修をきっかけに東京外語大学国際社会学部へ進学などがあり、本校での教育でそうした選択が増えているのをうれしく思います。

Q4 メッセージ

大井(鷗友学園)
 親子のコミュニケーションを大切にされてください。勉強や成績のことに一喜一憂することなく、叱るのであれば30秒以内に。すぐ気持ちを落ち着け、リラックスして親子で受験に向き合っていただきたいです。
成島(大妻)
 開学からの伝統は重んじながらも、本学では新しいチャレンジを絶えず行っています。私自身の経験から、カナダや英国の教育事情にも常にアンテナを立てていますが、日本とは意識の差を感じます。そのようなことにも配慮しながら、本学生徒の人生にとって大切な「卒業後の50年」の土台づくりに今後も邁進していきます。
野﨑(大妻中野)
 本来、人間は一人ひとり個性が異なるもの。個性の違いがあるからこそ、協働することでエネルギーも生まれるのです。本校では、生徒が多様性を大事に考え、それを活力として協働し、自分やまわりのために、しなやかに逞しく歩んでいけるよう、支援しています。
塩谷(京華女子)
 中高6年間を過ごす学校選びとは、青春のパートナーを選ぶことに他なりません。落ち着いた環境で自分らしく成長できるアットホームな校風をぜひ説明会で体感してください。2024年完成予定の新校舎移転で、別学と共学がワンキャンパスに集まり、多様性と別学らしい居心地の良さを両方味わえます。
湯浅(実践女子学園)
 卒業生からよく聞かれるのは、中高6年間という大切な時間を、自然豊かな本学で伸び伸びと過ごし、一生の友人と出会うことができて良かったという言葉です。この6年は、中核となる自分を見つける旅。一生涯の財産を見つける場所として、ぜひ本学を選んでください。
横尾(十文字)
 女子校に共通する良さですが、本校では授業において、なぜこれを学ぶのか、それがどう役立つのかをじっくり考えます。プロセスを丁寧に、実物に触れる体験に基づき考えることなどを大事にしています。そのような本校でぜひ個性と学力を伸ばし、自立した女性に育ってほしいと願っています。
竹鼻(豊島岡女子学園)
 本校ではアドミッションポリシーとして「基礎基本を大切にする人」「努力を重ねて自らを高めたい人」「さまざまなチャレンジを楽しみたい人」の3つを掲げています。こうした方々を「好きなことを好きと言える環境」でお待ちしています。
西川(山脇学園)
 女子校では、伸び伸びとやりたいことを見つけられます。そして、それを見つけたお子さんは、学び発表する姿が驚くほど変わっていきます。本校でそういう生徒を何人も見てまいりました。特に本校では、得意を伸ばす環境を大事にしていますので、ぜひここで、好きなことを見つけてください。
森永
本日はありがとうございました。
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学校紹介

  • 鷗友学園女子中学高等学校

    慈愛あい誠実まことと創造
     1935年、東京府立第一高等女学校の同窓会によって、女子高等教育のための学園として創設。第一高女の名校長として知られた市川源三が校長となり、「女性である前に1人の人間。人間として社会貢献できるように」という教育理念を掲げました。また、創立以来「慈愛と誠実と創造」を校訓として、心の教育を実践しています。「慈愛」とは、相手も自己も尊重できる思いやりの心を持つこと。「誠実」とは、各々が持つ可能性を発見し、自由な感性と強い意志でそれを誠実に伸ばすこと。「創造」とは、多様化する社会で異なる価値観の人々とも協調し、平和な世界を創造する力を持つことです。こうした全人教育のもと、生徒は優しさと思いやりを育んでいます。時代に応じた対応も鷗友らしく、高等学校で導入するBYODはデバイスも文房具の一つとして、愛情を持って取り扱うことを徹底。韓国やアメリカなど海外校とのオンライン交流にも注力しています。
  • 大妻中学高等学校

    「恥を知れ」時代の要請に応える教育を実践
     1908年に塾生15名で開塾された後、1917年に現在の千代田校地に移転。校章、校歌とともに、初代校長の大妻コタカによって校訓「恥を知れ」が制定されました。以来、自分を律する心の大切さを根幹として、「時代の要請に応える教育」を実践。よき家庭人であり職業人であれという教えから、基礎学力の徹底、さらに暗記によらず自ら課題を設定して解決する力へと学びを発展させています。近年では、社会に出たときに必要とされる学びや環境の提供に努め、大妻女子大学と連携した英語プラスワンの外国語教育やオンライン学習も推進。また、これからの中高生は人生100年時代を生きる世代であり、女性であっても人生のうち50年ほどの時間は自らの得意や好きなことを軸に、社会貢献する立場にあってほしいと考え、「大妻ビジョン50」を提言。働き続け、学び続け、歳を重ねるほどに輝く女性を育てるための基盤を学ぶ場として、大妻での6年間を位置づけています。
  • 大妻中野中学校・高等学校

    学芸を修めて人類のために
     大妻中野教育の基盤である、建学の精神「学芸を修めて人類のために」および校訓「恥を知れ」のもと本校が築いてきた伝統をふまえ、絶えず「時代の先を見据えた教育」を進化させることを目指しています。グローバル教育にも早くから取り組み、2002年に海外帰国生受け入れを開始。現在は約14%の帰国生が在籍して、これが本学の活発かつ多様性ある校風に良い影響を与えており、帰国生以外にも英語への興味を持たせ、中高それぞれで実施する短期および長期も意欲的に行われています。また、2019年のユネスコスクール加盟、2021年の文部科学省SGHネットワーク参加など、研究校として常に学校全体のモチベーション向上に注力。新しい教育の方向性を生徒および教職員が共有し、社会とつながることで意欲の向上を図っています。さらに、中高一貫基本シラバスや全校でのSDGs研究を通じて、社会や地域への貢献をふまえ、今後も探究型教育やSTEAM教育の充実を目指します。
  • 京華女子中学・高等学校

    「共感力」「グローバル力」「学力」が3つの柱
     1909年の創立以来、一貫して社会に貢献できる女性の育成に努めてきました。京華学園の建学の精神である「英才教育」に加え、高等女学校の校訓として「清・慎・勤」を掲げ、正しい心・思いやりの心・強い心を育てる女子教育を一世紀以上続けてきました。現代では「共感力」「グローバル力」「学力」を3つの柱として、他者の価値観を尊重し、世界的視野に立って考える力を身につけることで、自分の世界を広げながら「21世紀型の賢い女性」へと導きます。また、女子校なので男子の目を気にせず、自分の意見を恥ずかしがらずに言える、アットホームな雰囲気が持ち味ですが、さらに2024年には新校舎が完成し、男子校と商業高校がある学園本部キャンパスに移転。検定対策講座を合同で行う相乗効果や、教科以外の課題解決プログラム、部活や生徒会等の協働で、価値観の違いを活かした活動を活性化させるなど、別学と共学のいいとこ取りで、新時代を築いていきます。
  • 実践女子学園中学校高等学校

    若き女性の高き志を原点に
     1899年、近代女子教育の先駆者である下田歌子が創始。女子教育機関を作る大志を抱いて16歳で故郷を離れ、上京した少女が、その28年後に本校を創立、この若い女性の高い志こそが本校の原点です。校名の「実践」は、学問を実際に役立てて実行することを意味しており、生徒が知識を実生活において実践できる知恵として身につけることを大切にしています。そうして、社会的に自立し、活躍できる女性を育成し続ける姿勢を伝統としながらも、その時代の社会で力を発揮できる女性を育成するために、必要な自己変革も行っていくべきだと考えています。今も変わらぬ下田歌子の「実践」の理念を基に、実践力・行動力を育む教育を継承し、革新を続けていきます。ネイティブ教員10人を擁するグローバル教育や、日本文化実習など、わが国の伝統と文化に基づく感性表現教育、そして「未来デザイン」授業を含む探究教育により、生涯学び続ける力の獲得を目指します。
  • 十文字中学・高等学校

    一人ひとりの可能性を磨き、社会で活躍できる女性を育成
     1922年に十文字ことにより創立され、2022年に100周年を迎えるにあたり、改めて原点回帰に努めています。本学の建学の精神は「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」という校歌に象徴されています。次の100年に向け、大目標を「自分で考えて行動できる生徒の育成」とし、重点目標を「主体性の伸長」「基礎学力の徹底」「社会性の涵養」として、学内の全ての活動に盛り込んでいきます。育てたいコンピテンシーとしては「挑戦する力」「自己肯定力」「共感力」「傾聴力」「創造力」「表現力」の6つを掲げており、失敗を恐れずにまずやってみることを生徒に伝えています。実際に、生徒会が主体的にパンツルックやリュックサック導入を目指して提案活動を行うなどの成果も出ています。中1の自分史にはじまる探究活動は、高1ではNECとの共同開発ツールによる課題発見―解決プログラムの発表を行い、さらなる個人探究からライフワークへの発展を目指します。
  • 豊島岡女子学園中学校・高等学校

    志力をもって未来を創る女性を育成
     教育方針に「道義実践・勤勉努力・一能専念」を掲げる本校では、特色ある教育として、毎朝5分間の運針を行っています。無心になることで、集中力を高めて物事に取り組む姿勢が身につき、学問や研究、スポーツ、仕事にも通ずる基礎の大切さを知ることができます。「一能」を見つける全員参加のクラブ活動、漢字や英単語等の月例テストなどの地道な努力の積み重ねで入学当初の自分と現在の自分とにもたらしてくれる変化が、いかに大切なものであるかが体得できます。1892年創立の本校は、2022年に創立130周年を迎えるのを機に完全中高一貫校へと生まれ変わります。「志力をもって未来を創る女性」となるべく、未来に向けた志とその志を実現するための実践力を育成。「科学的思考で課題解決できる力」「挑戦する力」「世界で活躍できる力」の3つをバランスよく育む6ヵ年のカリキュラムを編成し、これまで以上に丁寧に生徒を育て、社会に送り出していきます。
  • 山脇学園中学校・高等学

    温かで優しい心と富士山のごとく凛とした姿に
     赤坂の校舎に1600名の生徒が通う本学は、1903年に設立。初代校長山脇房子の建学の精神「秀峰三姿」を継承し、校章に込められた女性の理想の姿を今も伝え続けています。その理想とは、温かで優しいハートの中に富士山のような真摯な姿と凛とした気高さ、清新な志を持つ女性。何ごとにも動じない克己心を持ち、徳の高い人になろうと努力し続ける女性というもの。これらを不易としながら、未来を生きる生徒たちに必要な実践的な学びを、より良い形に進化させていきます。「確かな人間性を礎に、これからの時代に生き生きと活躍する女性を育む、伝統と進化が共存した学園」を目指しています。STEM教育においては、探究的な学びを中1から実施。ロボット協議会やマングローブ学会、甲殻類学会など、外部行事への参加・発表も積極的に行います。英語教育では、中学がケンブリッジイングリッシュスクール認定のもと、4技能を研鑽。海外大学進学プログラムも設置しています。

座談会を終えて

 この「首都圏女子伝統校編」座談会は、各学校様のご協賛を頂き、2004年から開催してまいりましたが、昨年より朝日新聞出版のニュースサイト「AERA dot.」で紹介することになりました。
 当初、一堂に会し座談会を行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で座談会の実施も不透明な状況となる中、5月13日、急遽オンラインで開催致しました。名門の私立中高が確固たる建学の理念の下、将来を見据えてどのような取り組みをされているのかを、各校のトップから直接お話しいただき、中学受験を考える保護者や受験生に紹介する内容になっております。
 元々のテーマ「選ばれる私学 理数・英語・探究・ICT:子どもの力を伸ばす偏差値プラスアルファの教育」だけでなく、各校がこの事態にどのように対応しているのか、また変わる教育、変わらない教育についても語っていただき、改めて私学の力強い取り組みに共感を致しました。司会進行を担当していただいた森上先生をはじめ、参加校代表者の先生方、広報担当者、取材スタッフの皆様のご協力のおかげで、企画が実現できたことに心より感謝しております。
株式会社シーエム