「あいつは気に食わない」といった理由で、誰かを仲間外れにしたり孤独に追いやったりすることは、その人の心を傷つけるだけでなく、活性酸素を増やし、体を傷つけることにもなる可能性を、今回の研究結果は示している。孤立しがちなお年寄りに温かく接することの大切さも、アリたちが教えてくれているのかもしれない。

産業技術総合研究所の古藤日子主任研究員の研究室で飼育されているイスラエルに生息するオオアリ。アリの一匹一匹には生まれ月ごとに色が塗られ、成虫になって何カ月のアリかがわかるようになっている。右の白い円形の部分は巣で、ふだんは覆いがかぶせてあり、中が暗くなっている。巣の中には、卵や幼虫、さなぎもいる。左の黄色いものはえさ  

(文・写真/上浪春海) 

ジュニアエラ 2024年 2月号 [雑誌]

朝日新聞出版

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上浪春海
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