「これってなぜだろう？」「本当にその考え方でいいのかな？」「こういう見方もできるんじゃない？」

本校の授業はとてもにぎやかです。学校生活の多くの場面で「対話型の学び合い」を重視しているためです。

本校がめざす「対話型の学び合い」と「創造的な学び」の軸となるのが「学びのサイクル」です。何事も「見つける」→「深める」→「伝え合う」→「振り返る」→「高まる」というサイクルで回し、思考力や判断力、表現力が「高まる」経験をすると、また新たな課題を「見つける」ことになります。このサイクルに関しては、個々ではなく、ペアワークやグループワークといった複数で対応することで、友人の考え方や視点を取り入れて自分の意見が深まっていく効果があります。

本校では「対話型の学び合い」をより発展させていくには「インプット」と「アウトプット」の質の向上が大切だと考えています。私たちは「インプット」を「聴くこと」、「アウトプット」を「説くこと」と言い換え、先生の話や友人の意見にしっかり耳を傾けること、そして聴く行為をふまえて自分の考えを丁寧に伝えることを重視しています。

「聴くこと」と「説くこと」の質が高まれば、論理的に考えたり、話したりする習慣が身につきます。ある研究では「人に教える・説明する」行為による学習定着率は高いという結果が出ています。相手とのコミュニケーションや双方向の関係性などを通じた「ほかとつながる」思考法は、社会に出たあとにも大いに生きるはずです。

「対話型の学び合い」と「創造的な学び」の主役は言うまでもなく子どもたちです。多くの授業で「考え合う」「伝え合う」「聴き合う」子どもたちは相手を尊重しながら、主体性を育んでいきます。教師陣は「一人ひとりの特性を認め合い、しなやかに共に生きることのできる力を育み、個々の可能性を最大限に伸ばす」という教育目標を胸に刻み、それぞれの子どもが伸長していくのをサポートする存在に徹しています。一人ひとりに目を配りながら、「考えたくなる」「学びたくなる」「聴きたくなる」授業を展開しています。

多様な言語経験を持つ「国際生」が多い点も本校の特徴です。国際色豊かな学習環境では英語力に加え、多様性を受け入れる広い心が培われます。本校での6年間で異なる文化や意見を受け入れる姿勢も身につけることが、やがて社会で必要とされる広い視野となっていくはずです。