「AERAサポーター高校」加盟校の生徒に、日常の中で気になっている問題を聞きました。
社会問題編
例:教育格差、虐待、いじめ ほか
世界中で無料のオンライン教材が作られて、公開されています。これをもっと多くの人が利用できるような環境を充実させる。 椎名(滋賀)
メールやメッセージアプリの大量のデータから「いじめ」と疑われる内容を発見して自動通報できるようになると思います。 佐藤(日本気象)
教育格差は情報の格差に由来する。AIを活用したオンデマンド授業で情報の格差を解消できる。教員の存在意義が問われるかもしれないが……。 申(学習院)
生まれた環境、受けた教育、職業など個人の一生に関する情報はほとんどありません。こうしたデータを組織的に収集・整備して教育への公的な支援や、効果の評価方法を考えるといったアプローチが有効です。 柴崎(麗澤)
例:開発途上国 ほか
自動翻訳により言葉の壁が無くなります。すでにインターネットで世界中がつながっているので、開発途上国の人も先進国の企業や団体と仕事がやりやすくなります。 佐藤(日本気象)
貧困の連鎖を定量的に把握し可視化する。子どもの貧困では、教育機会の平等へ向かう世論を盛り上げ行政を動かす。児童手当、授業料無償化といった政策も最新のデータで再検討していく必要がある。 狩野(大阪)
開発途上国では、通信手段が有線を経過せず一足飛びにモバイル・インターネットが普及し、先進国でのAI活用事例が活用できる土壌が出来る為、南北間の格差は急速に縮まるはず。 土器手(京セラ)
例:人口爆発・減少、少子高齢化、疫病 ほか
個人情報を保護しながら医療現場や研究に役立つ大規模な医療データベースを充実させる。 岡(北里)
生成AIや対話型ロボットの技術を駆使して高齢者にインタビューを行い、解析を行ってみてはどうでしょう。過去に人々が難局を乗り越えた方法等と現在を比較すると、仕事環境の問題を検出できるかもしれません。 阪田(同志社)
医療従事者の不足については、AIを使って医療業務を効率化することで、1人当たりの生産性を高めることができるかもしれません。 山口(サイバーエージェント)
医療従事者の不足には、住人の属性と疾病率などの医療ニーズの関係を地域ごとに分析。医療体制を最適化。 佐川(名城)
疾病の診断の自動化や、感染症などの対策と感染拡大のシミュレーションなど、AIは確実に医療の有効性に貢献すると思う。 申(学習院)
心拍・呼吸などのバイタルデータや行動のデータを収集・解析し、病気や健康リスクの予測や早期の警告を行う! 高田(セコム)
チャットボットやChatGPTを認知症治療に! 何げない会話は相手がAIであっても認知能力を刺激するだろう。それらを記録し会話のふくらみを評価することで認知症の改善度合いを調べることができる。 狩野(大阪)
例:食糧不足、食の安全、フードロス、農業 ほか
食糧不足、フードロスについては、日本中(世界中)のどこで、何がどのくらい作られているか(供給側)と何がどれくらい必要とされているか(需要側)をマッチングする。 椎名(滋賀)
AIを使った農業の効率化・無人化が進められています。農業従事者あたりの生産量が増えるといいですね。 山口(サイバーエージェント)
ゲノム情報から作物の収量や品質を推定するAIを活用。高い収穫量と品質を満たす品種改良を効率的に実現! 高田(セコム)
農業を魅力ある産業とするために、AIの技術を使って日本の農業が栄えていた江戸時代〜昭和30年代の農業従事者の日記や手記を解析し、農業の喜びや楽しみを知りましょう。 阪田(同志社)
大規模な野菜工場や養殖工場における育成条件の算出と環境の制御が、AIとデータ分析で可能になり、不作のない食物の安定確保が可能に。 土器手(京セラ)
タイムセール情報を位置情報とともに収集。「今から間に合うフードロス対策」を提供する。 佐川(名城)
例:経済格差、不況、エネルギー、燃料・資源 ほか
電力供給において、AIの技術で過去のデータや天気予報などの情報を分析。今後の見通しを立てることで、効率よく安定的に電力供給を行う。 大場(京都橘)
生産性の画期的な向上が期待できる。人間の職を奪うという問題もあるが、産業革命以来歴史の中で人類が経験してきたことなので、乗り越えられるはず。 申(学習院)
例:2030年の達成期限、各国の取り組み ほか
SDGsは地球環境などさまざまな水準を体系的にデータで明らかにする試みですが、各国が集計・統計したデータは必ずしも充分ではありません。しかし衛星画像による観測や携帯端末、企業の取引や売り上げからのデータなどを分析集計することができれば、 より詳細で信頼性の高いデータを得ることができ、 各国のデータを補完できます。 柴崎(麗澤)
例:過疎、都市部と地方の格差 ほか
交通機関の定期的な運行が難しい地域では、AIを導入して複数の利用者のために効率的なルートや、住民の移動パターンや需要を予測することで最適な配送計画を立てることができる。 大場(京都橘)
データの偏りを防ぐには…
トータルでは十分な量があるのに、それに偏りがあることが問題となっているのであれば、統計学やAIで解決できる問題は多いです。 岡(北里)
そのほかにも…
AIとデータサイエンスにセットになるのがロボティクス、IoT。例えば、抗がん剤治療などによる脱毛に悩む人や現在の頭髪に不満のある人は、過去の写真や髪質の科学的情報から、以前と全く変わらない形のかつらを自動で製造できるようになる。 狩野(大阪)
クマは環境要因が合わなくなると(エサを求めて)人の領域に入ってくる。大気・土壌などの環境データと各地で育っている植物や生息する動物の分布を各種センサーによって獲得。一般的には環境要因と動植物の分布はマッチするはずである。マッチしていないところにデータサイエンスのビジネスチャンスがないだろうか? 狩野(大阪)
社会問題編:11位 その他[62ポイント](総合計7059ポイント)
身近な悩み編
例:やりすぎてしまう ほか
あなたの代わりにスマホ・ゲーム・ネットをしてくれるAI作りを目指してみるのはいかがでしょうか。あなたが寝食を忘れるほどのユーザーなら、その余人をもって代えがたい経験がきっと生きてくると思います。 阪田(同志社)
ゲームをやめるには1日の時間配分をデータ化し、その中でゲームにあてる時間を決め、それを過ぎると自動的にゲームがシャットダウンされるような強制的な仕組み作りが必要になると思います。そのルールを守ったことを、ポイントなどで自分自身への「報酬」として具体化することも必要となります。 柴崎(麗澤)
例:ダイエット中でもおやつ・間食がやめられない、
体形が気になる ほか
日々の食事や運動のデータから栄養状態を予測し、「今日食べてもいいおやつ」をお知らせ。 佐川(名城)
毎日の入浴後の体重、食事・間食・水分摂取量、運動量、トイレなども記録する。ヘルスメーターによって日々の体重の変化と食事等々の変化を調べ、間食を抑えることが体重減に効果的だと分かれば、間食抑制への動機付けになる。 狩野(大阪)
ウェアラブル端末で自分のライフスタイルに合った食生活や運動習慣を記録し、AIで問題を解決。 岡(北里)
おやつをやめると痩せられるのでしょうか。痩せられない原因はおやつでないかもしれません。そのことを確かめるためにも「おやつを食べたあなた」だけでなく「おやつを食べなかったあなた」が必要です。 阪田(同志社)
例:時間が足りない、時間の使い方が下手 ほか
計画通りに実行できない悩みについて、個人に適合した一人ひとりの「人生アドバイザー」をAIで実現できるのではないか? 将来をシミュレーションしてくれたり、やるべきことを、個人の性質・行動も考慮して計画を立ててくれたり。 申(学習院)
スケジュールや体調の情報をAIで解析。次にすべきことやタイミングを、体調も考慮してAIが提案してくれる! 高田(セコム)
例:家族・友達など周囲との関わり方 ほか
得意・不得意な科目や問題の傾向が異なる勉強友達をマッチング。友達と互いに教えあう学習支援アプリを作成! 高田(セコム)
例:電車・バスの混雑、遅延 ほか
ダイナミックプライシング※の導入で、混雑具合によって運賃を変えられるようになると、企業は交通費削減のため時差出勤を奨励するようになり、会社員が電車を利用する時間帯が分散すると思います。 佐藤(日本気象)
※需要と供給によって価格を変動させる手法。
満員電車の解消には、乗車率予測と乗客の快適度フィードバックにより、最適なダイヤ構成の実現が可能になる。 土器手(京セラ)
時々刻々と車内の混雑状況をモニターし公開。車内の混雑状況や人の動きのデータを収集することにより、新しい交通システムを提案する。 岡(北里)
リモート通学とハイブリッド式になると良いかもしれません。AIによる混雑状況の自動モニターを使うなどで快適な通学を心がけてください。 山口(サイバーエージェント)
物欲が抑えられない…
実は、欲をもつAIやロボットは未だ実現できておらず、欲があることは生きている証拠といえるかもしれません。何かを欲しいと思ったら自分は生きた人間なのだとかみしめて、可能な範囲で欲に従いましょう。 阪田(同志社)
人の作った物を欲しがるより、自分で作る側になったら、もしかしたら物欲が抑えられるかもしれません。 椎名(滋賀)
学校の校則が厳しい…
全国の校則をデータベース化し類似した校則を抽出。校則を客観的に見つめなおし議論のきっかけに。 佐川(名城)
やりたいことがわからない…
データサイエンスの応用は、ほぼすべての領域に及びます。ゲーム、音楽、スポーツ、料理等、どんなことでもその分野と組み合わせると面白いことができます。きっとやりたいことが見つかるのではないでしょうか。 椎名(滋賀)
こんなこともできる!
思い描いたイメージを生成AIに入れることで、オリジナルのアイコンをデザインしたり、自己表現をしたりと、簡単にクリエイティブな活動が可能になる。 大場(京都橘)
個人の体調データと気温や気圧の予報を組み合わせて、体調を崩しやすい日をあらかじめスマホアプリ等で把握できる「じぶん予報」。 佐藤(日本気象)
身近な悩み編:9位 その他 [6819ポイント](総合計10733ポイント)