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生活と仕事のパフォーマンスを上げる快眠術

忙しい毎日のなかで、おろそかにされがちなのが睡眠だ。とはいえ、睡眠の質と量は生活や仕事に大きく影響する。上質な睡眠をとるために、どのようなことを意識すればよいのか。睡眠コンサルタントの友野なおさんに、日常生活の注意点などを含めた快眠術を聞いた。

世界的に見ても日本人は
睡眠が足りていない

 健康維持に十分な睡眠が欠かせないことは、誰もが分かっているだろう。とはいえ、なかなか実践できないのが現状のようだ。グラフ「国別 平均睡眠時間の比較」を見てほしい。OECD(経済協力開発機構)「Gender data portal 2021」のデータによると、加盟国33カ国のうち、日本は最下位となっていた。睡眠コンサルタントの友野なおさんは、次のように指摘する。

「日本人は、何事においても頑張り過ぎる気質を持っています。それに加え情報過多で忙し過ぎる現代人の実情が、最下位の一因になっているのではないでしょうか」

国別 平均睡眠時間の比較

※OECD Gender data portal 2021のデータを元に友野さんが作成

睡眠の量や質が悪いと
思考力や判断力が低下

 あらゆる企業の商品開発やコンサルテーションなどを手掛ける友野さんは、ビジネスパーソンの睡眠事情にも懸念を抱いている。

「最近のことに限らず、睡眠時間を削って仕事を優先してしまう傾向があります。それだけでなく、自宅でのリモートワークが増えたことで日中の活動量が減り、夜になっても眠れないという現象が起こっています。仕事とプライベートとのメリハリがつきにくく、夜更かしになる人も少なくありません。働き世代は総体的に、睡眠が不足しているうえ、質も悪いと感じます」

 睡眠の量や質が落ちると、ビジネス上で必要な思考力、判断力、意思決定力などが低下する。瞬発力も鈍くなり、ミスや事故の可能性が高くなるだろう。またイライラして人間関係に支障が出たり、徒労感が抜けなかったりすることも否定できない。「上質な睡眠をとることは、まさにビジネススキルなのです」と友野さんは力を込める。

 上質な睡眠を目指すためには、自分の睡眠状態について知ることが重要だ。睡眠の質を言い換えると、「ぐっすり眠れたという感覚」。それを評価するために、友野さんが作成した「睡眠チェック」テストを試してほしい。チェックの数が少ないほど、睡眠優等生といえる。

睡眠チェック

● 0~2個:睡眠不足の予備軍。意識改革を

自覚はないかもしれませんが、少しずつ睡眠不足が蓄積されています。軽いイライラや倦怠感など、心や体は微妙なサインを出しているかも。今のうちから睡眠に意識を向けましょう。0個の人は、この状態を維持して。

● 3~6個:睡眠不満足。具体的な改善を

「いつまでも徒労感が残る」「何となく元気が出ない」といった自覚はあるものの、毎日の仕事を優先して睡眠をあと回しにしていませんか。深刻な状況になる前に、生活全般を見直し、睡眠改善に取りかかってください。

● 7~9個:深刻な状態。必要なら受診を

睡眠の質、量どちらも悪い状態。心や体の調子が悪く、仕事上でもミスが目立ち始めているのでは。生活習慣や睡眠環境を見直して、本格的な睡眠改善を目指しましょう。必要であれば、専門医に相談するのも手です。

「チェックが多い人は睡眠が不足しており、体が慣れてしまってその自覚がないことも多いです。日常生活を見直すことから始めませんか。生活サイクルを規則正しく立て直し、朝ごはんをしっかり食べましょう。肉、魚、大豆製品、乳製品、卵、バナナなどの食材を選んでタンパク質を多くとれば、日中の意欲的な活動と夜の快眠の両方につながります。

 同時に週3回、30分くらいの運動ができるとよいですね。運動の時間がとれない人は、通勤中にひと駅分を歩いたり、階段を活用してみてください。皿洗いなどの家事をしながら、つま先立ちやスクワットをするのもおすすめです」

 また、会社の中でも快眠アプローチの機会はたくさんある。ランチの時間は外に出てなるべく光を浴びると、睡眠・覚醒リズムを整えるのに役立つ。人と話したり笑ったりするだけでも、呼吸が活発になって内臓の運動になるそうだ。ランチが済んだら、デスクで15~20分程度の仮眠をとれば、午後にやってくる眠気を除去し、日頃の寝不足の解消の手助けにもなる。

パジャマ、枕、香り
手軽にできる環境づくり

 そのほか、「寝る前の習慣や、寝るときの服装・寝具などの環境づくりにこだわることも大切です」と友野さん。寝る前は、四肢を温めることがポイントだ。

「特に足首は筋肉の量が少なく、心臓から距離が遠いので冷えやすい場所。入浴後にドライヤーで髪を乾かすついでに、足首にも1分くらい温風を当ててみてください。時間がないなら、レッグウォーマーを着けて寝るだけでもいいですよ」とアドバイスする。

 一方、環境づくりで取り入れたいのは、パジャマに着替えること。パジャマはスムーズな寝返りを促す機能があり、睡眠リズムを正常に保つのに役立つ。また枕にこだわるなら、頭3個分の大きさで首元が少し高く、後頭部が多少へこんでいる形だと体に負担がない。ピロースプレーなどの香りもおすすめ。ラベンダー、ヒノキ、セドロール、オレンジスイートなどが睡眠に適しているが、自分の好きな香りでかまわないという。

友野なおさん

睡眠コンサルタント

友野なおさん

株式会社 SEA Trinity 代表取締役。日本公衆衛生学会、日本睡眠学会正会員。行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりを得意とし、全国での講演活動、企業の商品開発やコンサルテーション、執筆活動などを行う。

一生懸命な人ほど
睡眠に悩みが

「一生懸命で頑張り屋な人ほど、仕事のストレスや不安をあれこれ考え過ぎて、睡眠の悩みを抱える傾向があります。女性に目立ちますが、夜にベッドへ入ると、『後輩に言い過ぎたかな』『会議で発言できなかった』など、一人反省会を始めてしまうんですね。するとネガティブ思考に引っ張られて、さらに眠れないループに。その性格は、変えられるものではありません。そんなときは、睡眠環境を整えるのが手軽です。パジャマを着ると安心する、枕からよい香りがして気持ちいいなど、上質な睡眠へと導かれるきっかけになります」

 深い眠りが訪れれば心身ともに健康になり、翌日のパフォーマンスの質も上がる。ぐっすり眠って休むことと、意欲的に活動をすることは、一見すると真逆のように思えるが、実は同じベクトル上にあるのだ。

「常に、よりよいパフォーマンスを発揮できる自分になるために、睡眠を意識することから始めましょう。上質な睡眠を味方につけて、心と体の健康維持に役立ててください」

文/内藤綾子 デザイン/スープアップデザインズ
制作/朝日新聞出版メディアプロデュース部ブランドスタジオ 企画/AERA dot. ADセクション

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