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うちの子の好奇心を伸ばしたい!夢をカタチにする先端的なまなび場紹介

世界から第一線の研究者を集め、彼ら彼女らが研究に専念できる拠点の形成のための支援を行う
「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」。全国に17ある拠点の中から3つの研究所をピックアップ。
科学への興味が花開く「未来のまなび場」と、そこで活躍する研究者の素顔を紹介します!

取材・文/木下昌子、上浪春海、編集部 写真/松永卓也(写真映像部)
ウェブデザイン/ヨネダ商店 企画・制作/AERA dot. ADセクション

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)睡眠の謎に迫る

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)

なぜ眠るのか、眠らないとどうなるのかといった科学的興味を追求する基礎研究から、どうしたら眠れるのかといった睡眠障害の治療法の開発まで、「睡眠」をテーマに研究している。機構内では同大の芸術学群で制作された睡眠に関係する作品が多く展示されている。

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WPI-IIIS この研究者に注目
平野有沙さん
平野有沙さん
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
主任研究員
生物の概日時計の
メカニズムに迫る!
 地球上の生物は、そろそろ夜になったから眠ろうとか朝になったから起きようといった、1日周期のリズムを生み出す概日時計(体内時計)によって制御されています。高齢になると、概日リズムが弱まることで、早起きになったり、昼夜のメリハリがなくなり夜中に何度も起きてしまったりします。このリズムの乱れが睡眠障害の原因になっていると考えられています。私は概日時計によって制御されているいろいろな生理現象のリズムや時計遺伝子がどれくらい機能しているかなどを調べ、睡眠障害に悩まされている方たちが、夜ぐっすり眠れたり、朝シャキッと起きられたりできるようにするための研究をしています。

子ども時代はどんな子だった?

夢中になっていたことは?
科学が好きで、子どものころから研究者になりたかった私は、山ぶどうを採ってきてすりつぶして色水を作ったり、黄色と青を混ぜたら何色になるかを調べたり、身の回りのものでいろいろな実験をするのがとても好きでした。
好きだった本おすすめの本は?
本ではないのですが、小学生のころにテレビで放送されていた科学情報ドキュメンタリー「たけしの万物創世記」がとても印象に残っています。体の中の構造はこうなっていたとか、数億年前の海の中にはこんな生物がいたとか、きれいなCGの映像に引き込まれました。

東京工業大学 地球生命研究所(WPI-ELSI)地球と生命の起源を探る

東京工業大学 地球生命研究所(WPI-ELSI)

地球と地球上の生命の起源、地球外生命の存在可能性などをテーマに、さまざまな研究を行っている。吹き抜けのコミュニケーションルーム「アゴラ」は、国際色豊かな研究員たちの異文化交流の場だ。

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WPI-ELSI この研究者に注目
杉浦圭祐さん
杉浦圭祐さん
日本学術振興会特別研究員PD。2019年、東京工業大学地球生命研究所に着任
小天体の衝突を
映像で再現
 太陽系の惑星は、小さな天体同士が衝突と合体を繰り返しながら徐々に大きくなり、できあがったと考えられています。私の研究は、小天体同士の衝突という現象を数値化し、コンピューター上で再現すること。衝突時の速度や角度などのパターンを変えてさまざまなシミュレーションを行うことは、地球を始めとする惑星が、いつ、どのような過程を経て形成されたかを知ることにつながります。自分が設定した条件で実際に惑星が衝突したらどのようなことが起こるのか、その結果を映像で見られるのも、この研究の面白さです。

子ども時代はどんな子だった?

夢中になっていたことは?
小学3年生から大学卒業まで続けた器械体操。子どものころは人と話すことが苦手でしたが、器械体操を通じて多くの出会いを経験し、意識が変わりました。好きなことに打ち込む経験は、いろいろな形で人生の役に立つと思います。
好きだった本おすすめの本は?
小学生時代、特に気に入っていたのは『指輪物語』(J・R・R・トールキン)と『モモ』(ミヒャエル・エンデ)。科学系の本では、アニメや漫画に出てくる架空の出来事を科学的に考察する『空想科学読本』(柳田理科雄)がおすすめです。

名古屋大学 トランスフォーマティブ 生命分子研究所(WPI-ITbM)化学と生物学の融合

名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)

最先端の化学と生物学をミックスさせ、私たちの生活を大きく変える生命機能分子を世に送り出すことを目指している。異分野融合を促進するオープンスペースのミックス・オフィスからは、真下にある実験室ミックス・ラボをガラス越しに眺めることができる。

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下遠野明恵さん
下遠野明恵さん
名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所 特任講師・Co-PI 博士(理学)
植物の持つ優れた環境適応の
謎を解き明かしたい
 植物は、自分の周りの環境や栄養条件を的確に認識し、根や茎の先端にある幹細胞(※)の能力を高めることで、育つのに最適な根や脇芽を自在に作ることができます。この複雑で高度な作業を、脳を持たない植物はどのように行っているのでしょうか? その謎を解くため、私は、アブラナ科の幹細胞を材料に、植物の持つ優れた環境適応能力の発揮の仕組みを、分子の力を使って解き明かそうとしています。研究が進んで植物の潜在能力を高めることができれば、環境にやさしく生産力や品質も優れた農作物や樹木などを生み出せると考えています。※幹細胞=さまざまな種類の細胞のもとになる細胞。

子ども時代はどんな子だった?

夢中になっていたことは?
ランドセルを背負ったまま読むくらい本が好きでした。また、野山を駆け回ったり、水泳や剣道などで体を動かしたりするのも好きで、どれも大切な時間でした。
好きだった本おすすめの本は?
小学生のときに引き込まれたのは『赤毛のアン』(L・M・モンゴメリ)。人間関係の葛藤や迷いの中で自分の道を見つけていく、アンの姿が魅力でした。研究者の視点からは『地球ーその中をさぐろうー』(加古里子)。ふだん私たちが見えない地面の中や動植物の生態などが詳細に描かれていて、おすすめです。