「一日のどの瞬間よりも、寝室に向かうときがわくわくします」
パナソニック アプライアンス社の菊地真由美さんはそう話す。日本睡眠改善協議会認定の睡眠改善インストラクターでもある菊地さんに、寝室環境の整え方を聞いた。
「一般的に、自然な寝つきと心地よい目覚めには、光が大きく影響します。眠る1〜2時間前には、リビングや寝室の照明を暖色の柔らかい光や間接照明に切り替えましょう。朝、目覚めるときにオススメなのは起きたい時間の少し前から、朝日が昇るように暖色系から白色の明かりに変化しながら起こしてくれる照明機器です。目覚めをしっかりサポートしてくれますよ」
反対に、明るい白色の明かりを夜に浴びると、寝つきを妨げることもあるので避けるようにする。
「現代ではなかなか難しいですが、夜がふけるとともに眠り、日の出とともに起きるような生活が、本当は睡眠には一番オススメなんです」
快眠環境のもう一つの鍵は「空気」だ。エアコンで寝室の温度と風をコントロールして、快適な環境に保つことが大切だと、菊地さんは指摘する。
「夏場は日中に浴びた太陽の熱が壁や天井にたまってしまうこともあるので、就寝前に寝室をエアコンで冷やすことも必要です。就寝中はエアコンをなるべく使いたくないと、切タイマーをかける方もいますが、タイマーが切れたあとに暑くて目覚めてしまうケースも多々あります。室温を常に眠りに適した温度に保つことは非常に重要です」
エアコンで寝室を冷やすときは布団を半分に畳んで置いておくと、寝具の熱もとることができる。寝間着も体温がこもりにくい素材を選びたい。朝の空調環境にもポイントがあり、起きる時間にあわせて部屋を暖めると、体温が上がって、さわやかな目覚めを助けてくれる。
心地よいと感じる室温や湿度はひとそれぞれで、生活サイクルもさまざま。そこで、個々人にあった睡眠環境づくりをサポートするために開発されたのが「快眠環境サポートサービス」だ。長年にわたって睡眠を科学してきた家電のパナソニックと寝具の西川が手を結び、睡眠の「見える化」を実現した。このサービスのためにパナソニックが開発した専用アプリ「Your Sleep」は、寝具に内蔵されたセンサーが送った毎日の睡眠データを分析して睡眠を「見える化」する。毎日の睡眠は「睡眠時間・睡眠効率・寝つき時間・中途覚醒回数・目覚めの状態・深い睡眠」の6項目で100点満点の「睡眠スコア」で評価される。
「『Your Sleep』が画期的なのは家電と連動できるところです。対応機種であれば、毎日の睡眠データをもとに寝室のエアコンの温度、風向き、風量を制御し、照明器具も目覚めをサポートする明かりを自動調整します。眠っている間に自動で自分に合った睡眠環境に整えてくれるのです」
「Your Sleep」のもうひとつの特長がデータを分析し、睡眠の状態についてのアドバイスがもらえる点。いつもより「睡眠スコア」が低かった場合に「パーソナライズド アドバイス」が表示される。さらに、前日の就寝前にアルコールやカフェインを摂取したか、運動や入浴をしたかについて問う「行動アンケート」に答えると、低スコアの原因を探ってより詳細にアドバイスしてくれる。まるでパーソナルにサポートする〝眠りのコンシェルジュ”のよう。
「眠りの質を低下させている原因がわかれば、生活習慣と向き合いやすくなります。風邪の予防をするように、自分で眠りをコントロールして、体調を管理していく。ようやくその域に達してきたと感じています。家電で、仕事も家事・育児もプライベートも頑張っている人の応援をしていきたいです」と、菊地さんは話す。
提供:パナソニック