外部調査委員会が発表した調査報告書
外部調査委員会が発表した調査報告書

 神戸市立東須磨小学校の教員間で起こった暴行・暴言問題で、市教育委員会は加害教員4人のうち、蔀俊(しとみしゅん)教諭(34)と柴田祐介教諭(34)を懲戒免職、女性教諭(45)を停職3カ月、男性教諭(37)を減給10分の1(3カ月)とした。同校の前校長(55)は停職3か月となった。

【写真】同僚の教諭に激辛カレーを無理やり食べさせられる男性教諭

 弁護士らで構成された外部調査委員会の報告書では、20代教員の男女4人に対するハラスメント行為は計125項目に上ったと認定。

 懲戒免職処分となった2人の男性教諭の蔀教諭は、被害教員に激辛カレーを無理やり食べさせるなど認定行為が89項目と突出していた。次いで34項目が認定された柴田教諭は、女性教員への悪質なセクハラを続けていたことが問題視された。

 13項目が認定された女性教諭は、体罰と受け取れる児童への指導も行っていた。もう1人の男性教諭の認定行為は7項目だが、被害教員に報復するような言動をしたことなどが問題視された。

 管理監督者では、パワハラ2項目が認定され、威圧的な態度で教員に接していた前校長が停職3カ月となった。

「2人が懲戒免職となったのは、認められたいじめ行為が多数あることが一番。それと報告書ではプライバシーの問題で伏せ字になり、詳細が明らかにされなかったセクハラ行為があったこと。神戸市ではセクハラ行為については、以前から厳しい姿勢をとっていることもあり、懲戒免職処分とした」(神戸市幹部)

 外部委員会の調査報告書をチェックすると、以下のような「*」で伏せ字となっている個所が複数ある。

<居酒屋「***」で、被害教員とその交際相手であるZ教員の前で「お前の彼女*****」、「******おまえの彼女と******」「どうせお前じゃ彼女に**されて終わるわ」「お前の彼女*****」と言った>

<被害教員及びZ教員に対し、********を撮影した写真を送信すると言った>

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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