入院には高い壁が…(※イメージ)
入院には高い壁が…(※イメージ)

 けがや病気など、高齢者になれば若いときよりも入院する可能性が増えてくる。しかし、せっかく治療するため入院しようと思っても、そこには高い壁が立ちはだかっているという。

 神奈川県在住のおひとりさま男性Bさん(80代)は、心臓病を患い、血液をサラサラにする薬などを飲んでいる。2年ほど前に近所の眼科医院で白内障の日帰り手術を受けようとしたところ、これらの薬が問題で断られた。紹介先の大学病院に入院して手術を受けようとしたが、そこに立ちはだかったのが、この「身元保証人」問題だった。

「“お金はあるから”って言ってもダメでしたね」(Bさん)

 知人に紹介してもらったのが東京シルバーライフ協会だ。高齢者の生活支援や身元保証などを請け負う組織だ。Bさんは半年ほどやりとりして契約。無事手術を終えた。「お願いできてよかった」と、ほっと胸をなで下ろす。

 病院が求める身元保証人は、金銭的な債務保証と、死亡時などの身柄の引き取りを保証するためのものだ。法律で定められているわけではないため、本来なら不要。だが、現実は医療費の未払いなどを危惧して、大方の病院が身元保証人を求めてくるという。

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