新入幕から8場所で大関のスピード出世。夏場所の千秋楽では「強い」のどよめきも (c)朝日新聞社 @@写禁
新入幕から8場所で大関のスピード出世。夏場所の千秋楽では「強い」のどよめきも (c)朝日新聞社 @@写禁

「謹んで、お受け致します。今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進致します」

 大相撲夏場所で初優勝して大関になった照ノ富士(23)が昇進伝達式で披露した口上である。角界ではやっている四文字熟語はなく、シンプルな言葉だけ。それを何百回も練習して「うまくできて良かった」という可愛げのある表情が新大関の魅力だ。伝達式前日の会見では報道陣のネタ作りに付き合い、かつての伝達式のビデオを見て四文字熟語の本を手に取っていた。

「その時点で口上は決まっていたようですが、それでも嫌がるわけでもなく色々しゃべってくれました」(相撲記者)

 初優勝後、メディアはこぞって人となりを伝えていたが、情報は様々。

「本人は苦労話を口にしないので周辺取材で慌てて情報を集めたというのが実態なんです(苦笑)」(同前)

 口上にあった「さらに上」は横綱だけ。“綱とり宣言”と書いたメディアもあったが、過言ではないという。

「照ノ富士の力は既に現時点で白鵬以外の横綱、大関陣より上、つまり、ナンバー2と言われてます。横綱になる日も遠くないというか、白鵬の衰えが感じられる中、ナンバー1になる日も近いのでは」(スポーツ紙デスク)

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