解体作業が進む国立競技場
解体作業が進む国立競技場

 国立競技場の解体作業が進んでいる。何もなくなりつつある国立競技場を見ると、なんだか忍びなくなる。その後に建てられる「新国立競技場」だが、2020年の東京オリンピック開催案では、その奇抜なデザインが目を引いたものだ。一体、どんなものになるのだろうか?

 建設から半世紀以上が経過している現在の国立競技場は、世界トップレベルの競技を実施するには設備が古すぎ、新たな競技場の建設はオリンピック開催では不可欠だったのだ。今年は2015年、東京オリンピックまであと5年であり、その前年のラグビーW杯でも、新国立競技場の使用が決定している。つまりあと4年しかない。

 その新国立競技場建設が、すでに綱渡りの状態になっている。新たな建設のためには現在の競技場を解体しなければならない。しかし、その解体工事は当初、2014年7月に始まる予定だったが、2度にわたる解体工事入札の不成立があり、実際に解体工事が始まったのは2015年2月だった。それでも完成は2019年3月と計画は変更されていない。収容人数8万人を超える巨大スタジアムの建設には、時間がなさ過ぎるという声もある。

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