板野友美さん(撮影/写真映像部・高橋奈緒)
板野友美さん(撮影/写真映像部・高橋奈緒)

――仕事と家庭を回していくためには、自分にかける時間はすごく短くなってしまいますよね。

そうですね。以前は仕事の一部みたいな感じで、月2、3回は美容室に行き、週1でマッサージに通っていたんですが、今は休みがあれば進めておきたい仕事をやったりするので、美容室も月1ぐらい。マッサージも3カ月は行っていないですし、ジムにも行けていないです。でも食事に気を付けてセルフケアしていると、意外と体型はキープできています。そんなに行く必要なかったのかも(笑)。

でも我慢して後悔したり、それで家族や娘に当たったり仕事のせいにしたりしたくないので、ストレスは溜めないように睡眠時間を削ってでも行くこともあります。ちゃんと消化しているので、毎日ハッピーです!

――出産を経て、一般的には「ママタレ」と呼ばれることになりますが、どう感じますか。

独身時代にそれぞれ好きな世界観を発信していて、子どもを産むとひとくくりに「ママタレ」になってしまうのはもったいないなと思いますね。子どもができて変わるのは素敵なことだと思うのですが、全てを子ども色に染め本来の自分を失うのではなくて、ママという面も持ちながら、今までと変わらず“自分らしさ”も大切にしていきたいです。

お母さんだから爪を伸ばしちゃダメとか、髪を切らなきゃダメとか、妊娠中のヒールだって、みんな自分の子どもに危害を加えたいと思っているわけじゃないですし、子どもを大事にしてシーンを選びながら、たまには自分が好きなファッションを楽しむ瞬間がないと息が詰まってしまうんじゃないかなと思います。

独身だから、結婚しているから、お母さんだからというバックグラウンドに囚われて、今ある幸せを感じられなかったり、独身時代の方が自分らしかったなって後悔するのは悲しいじゃないですか。ずっと綺麗でいなきゃいけないわけでもないですが、やりたいことを自由に選択できる、なりたい自分になれる環境が大切だと思います。

私のファンの方は同世代で結婚や出産のタイミングという子も多いし、もっとずっと下の世代もいるので、「ともちんが仕事もして旦那さんと子どもとの生活も楽しんでいるからこそ、私もそうなりたい!」と言ってもらえることがすごく嬉しいですね。それがあるから、また頑張ろうと思えるんです。

(聞き手/AERA dot.編集部・金城珠代)