「アスリートは特別な能力を持った存在として認知されており、尊敬の度合いが日本国内とは比べ物にならない。今回もニューヨークタイムズなど、老舗メディアが大坂の詳細を伝えている。私生活を暴くパパラッチ以外、メディアがコート外のことを批判するようなことも少ない。国民の大多数も競技能力で判断しアスリート自身も競技に打ち込める。テニス選手としての大坂への期待が大きいのは間違いない」(在京テレビ局スポーツ担当)

「個人を尊重するという国民性がある。例えば、プライベートのアスリートに対しサインや写真撮影をお願いする行為が邪道という認識がある。そういうことをする側の見識すら疑われる。パパラッチの記事を楽しむ人もいるだろうが、大多数はパフォーマンスで選手を判断する。映画俳優などと同様、プレーで楽しみをくれるエンターテイナーという扱い。それに対してお金を払いますという感覚なんです」(米国在住スポーツライター)

 日本と米国ではアスリートに対する認識が違うため、今後も日本で活動した場合は、思わぬ批判にさらされる可能性もある。

「テニスをやっていく上で日本というワードが縛りとなるなら、国外活動だけに専念すれば良い。米国をはじめ海外では大坂に賛同している人も多い。アスリートの前に23歳の女性です。今後の人生の方が長いのでやりたいことをすれば良い」(米国在住スポーツライター)

 全米オープン前の会見では「正直、間違ったことを多くしてしまったと感じている。もっとうまくやるために学んだこともある」と全仏オープンでの自身の一連の行いについて語った大坂。今は無期限の休養中だが、再びコートに戻って来る日は訪れるのだろうか。今後の彼女の言動に注目したい。