日本ハム・大谷翔平 (c)朝日新聞社
日本ハム・大谷翔平 (c)朝日新聞社

 プロ野球は、31日からセ・パ交流戦が始まる。昨季は61勝44敗3分けとパ・リーグが圧倒。リーグ戦再開後だが、セ・リーグは一時的に全6球団が借金という、史上初の珍事まで起きた。DeNAはセ・リーグ首位で交流戦を迎えたが、10連敗(リーグ戦再開後に2敗で最終的には12連敗)を喫するなど、貯金10から借金生活に転落という「セ界大変動」も起きた。はたして今年はどうなるか。

 リーグ戦との最大の差は、指名打者制度の有無だ。昨年から試合数が減少した(24から18)とはいえ、普段と違うルールで9試合は戦う必要がある。セ・リーグ球団は、新たに指名打者を決めなくてはならない。パ・リーグ球団は、投手も打席に入らなくてはならない。これにいかに対応できるか。

 セ・リーグでは、代打打率(3割3分3厘)と代打安打数(35)が、リーグ最高のDeNAが注目だ。打率3割4分6厘の下園辰哉、3割ちょうどの桑原将志、2割9分9厘の乙坂智、2割9分3厘の関根大気と、高打率を残している選手は多いが、いずれも外野手。外野には他にも筒香嘉智と梶谷隆幸という不動のレギュラーがいるだけに、DHの枠が使える点は、有利に働きそうだ。また、レギュラーが固まっていない二塁、三塁の両方を守れる新外国人のエリアンも、交流戦から登場予定。リーグトップの防御率を誇る投手陣に加え、打線にも厚みが増せば、昨年の二の舞いは避けられるどころか、首位を狙えるかもしれない。

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