先発投手としての役割は果たすも、1つの失投に泣いた前田。(写真:Getty Images)
先発投手としての役割は果たすも、1つの失投に泣いた前田。(写真:Getty Images)

 ロサンゼルス・ドジャースの前田健太が、現地6日に敵地でのトロント・ブルージェイズ戦に先発。好投はしたものの、「Right-handed monsters(右打ちの怪物たち)」退治には失敗してしまった。

「Right-handed monsters」とは、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督がブルージェイズの右打ちの強打者たち、エドウィン・エンカーナシオン、ホセ・バティスタ、ジョシュ・ドナルドソン、トロイ・トゥロウィッキーらを指して名づけたニックネーム。本来ならこの試合は左腕アレックス・ウッドが先発予定だったが、右投げの前田をぶつける方が得策とみて先発ローテーションを調整した結果、前田は中7日で初のインターリーグに臨むこととなった。

 上記4人のうち、打率1割台と不振のトゥロウィッキーは休養日だったが、2番ドナルドソン、3番バティスタ、4番エンカーナシオンが前田を迎え撃った。初回、前田は1死からドナルドソンをストレートの四球で歩かせてしまうと、続くバティスタの初球で二盗を決められる。ここからバティスタはスライダーでショートフライに打ち取ったものの、エンカーナシオンにはインコースに入ったスライダーをジャストミートされる。三塁線に飛んだライナーをジャスティン・ターナーが横っ飛びでキャッチするファインプレーに救われたが、やや不安を感じさせる立ち上がりだった。

 さらに前田は2回の先頭打者にも四球。ただし後続をスライダーで2者連続三振に斬るなど、さすがの修正力を発揮する。3回には先頭のダーウィン・バーニーに速球をライト線へはじき返されたが、ここはヤシエル・プイグの好返球で二塁タッチアウトになる幸運に恵まれた。これで流れに乗ったか、6回途中までノーヒットに抑えた前田だが、怪物たちはやられっぱなしで終わるほど甘くなかった。

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