手倉森誠監督は課題の右SBをどうするのか(c)朝日新聞社
手倉森誠監督は課題の右SBをどうするのか(c)朝日新聞社

 ポルトガルに遠征中のU-23日本代表は3月25日、U-23メキシコ代表と対戦し、前半に決めた中島と南野のゴールを守り切って2-1の勝利を収めた。メキシコは前回ロンドン五輪の優勝チームだが、年齢制限のある五輪では4年前とまったく別のチームだ。また、テストマッチとあって、メキシコは試合巧者らしからぬオープンな攻め合いで応じたため、“怖さ”はまるでなかった。

 この試合で日本の急務は、1月の予選でリオ五輪の出場権獲得に貢献した右SB(サイドバック)室屋(左足骨折)、そして控えの松原(右半月板を手術)の代役を探すことだった。五輪ではオーバーエイジ(OA)枠を使えるものの、右SBは日本代表でも酒井宏、酒井高と海外組が主力を務める。リオ五輪期間中はヨーロッパもキャンプが始まるため、海外組を招集するのは難しい。

 そこで今回、白羽の矢が立ったのが、オランダの2部リーグ、FCドルトレヒトでプレーするファンウェルメスケルケン際(さい)だ。際はオランダ人の父と日本人の母を持ち、甲府の下部組織でプレー、左右のSBができるユーティリティープレーヤーでもある。

次のページ