「今回、バルス祭りの形が前回とは変わったといってよいでしょう。『バルス』自体、もともと個人が好きに発信していたものなのに、呼びかけられてつぶやくことに違和感を持った人も少なくなかったようです。そもそも、“バルス祭り”は、ある特定の人たちだけで楽しむニッチさが面白かった。しかし、今や番組内でも呼びかけるオープンなものになってしまいました。“お祭り”を楽しんでいた人からすれば、『もういいや』と冷めてしまったのでしょう」

 今回、いくつかの企業がこうした“お祭り”に参加した。ただ、消費者がステルスマーケティングを嫌うように、仕掛けられることに懐疑的になる消費者も多くいる。

 例えば、体重計などを販売するタニタは、当日「バルス」ではなく「タニタ」とつぶやいて欲しい、もし「タニタ」が上回ったら「ラピュタ」の関連製品を販売するとツイッターで呼びかけた。もちろん、結果は「バルス」の圧勝……最初から勝ち目のない勝負だったことは目に見えていただろう。とはいえ、『バルス』を通じて社名の知名度をアップさせる点ではうまくいったと言える。タニタを筆頭に、今回複数の企業のツイッターアカウントが『ラピュタ』の放送中に自社製品と合わせてつぶやいていた。

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