軽量でコンパクトなトラベル三脚VEO(ヴィオ)で動物を撮影!●204ABモデルに自前のカメラを装着

 アサヒカメラ.netは12月2日、バンガード協賛の下、「トラベル三脚VEO(ヴィオ)体験会」を実施した。今回はフォトグラファーの山田美幸さんを講師に迎え、よこはま動物園ズーラシアで三脚を使った動物写真の撮影に挑む。この日は薄曇りとあいにくの天気だったが、山田先生のユーモアかつ的確なアドバイスにより、撮影会は終始なごやかな雰囲気で進んだ。

トラベル三脚VEO体験会。開催前に山田先生から機材の説明や撮影に関するアドバイスが行われた
トラベル三脚VEO体験会。開催前に山田先生から機材の説明や撮影に関するアドバイスが行われた

 今回参加者に渡されたのは、バンガードより提供されたトラベル三脚「VEO 204AB」(以下204AB)。204ABは、バンガードブランドのトラベル三脚VEOシリーズの中でもっとも軽量なモデルで、その重さは1.27kgほど。トラベル三脚には3本の脚を180度反転させるタイプもあるが、VEOシリーズはセンターポールを反転させて折り畳む方式を採用。3本の脚を反転させるより、センターポール1本を動かすだけで済むため、セッティングや収納の時間を短縮できるのが特長だ。


トラベル三脚 VEO 204ABを渡され、撮影の準備を進める参加者のみなさん
トラベル三脚 VEO 204ABを渡され、撮影の準備を進める参加者のみなさん

 実際に204ABに触れた参加者からは、そのシンプルな操作に「なるほど、これは簡単」という声がもれた。
 今回は三脚を使って動物の撮影に挑むため、まるでプロの動物写真家がサバンナで被写体を待つような疑似体験の機会となった。撮影を始めるにあたり、「三脚をかまえて被写体を捉え、そこにフォーカスしたらシャッターチャンスを待って連写しましょう」と山田先生が挨拶。「動物の表情や動きに変化があった時がシャッターチャンス!」というアドバイスもあった。

山田先生も参加者と同じ位置から撮影。和やかな雰囲気で参加者と交流しながら、的確なアドバイスをする山田先生
山田先生も参加者と同じ位置から撮影。和やかな雰囲気で参加者と交流しながら、的確なアドバイスをする山田先生
初めて三脚を使うひとにはバンガードの担当者が直接使い方をレクチャー。三脚を使っているひとは、自分の物との使い勝手を確認しながら、撮影を進めていた
初めて三脚を使うひとにはバンガードの担当者が直接使い方をレクチャー。三脚を使っているひとは、自分の物との使い勝手を確認しながら、撮影を進めていた


●アフリカの動物たちに狙いを定め
 講習が行われたのは、2015年4月22日に全面オープンした、ズーラシアで今話題の「アフリカのサバンナ」エリア。広大な敷地に約100種600点の動物を展示している同園は、開業から16年でついに全エリアがオープンしたことになる。
 極力、檻や網を廃した展示をしているため、間近に動物を撮影できるのがズーラシアの魅力。「アフリカのサバンナ」中央に位置する草原エリアには、キリンとシマウマ(グランドシマウマ)、チーター、エランドが合同展示されており、例えば肉食獣のチーターを主役に草食獣のシマウマを写り込ませるといった、まさにサバンナの光景を彷彿とさせる構図で撮影することもできる。また、このエリアにはライオンやサイ(ヒガシクロサイ)を近い位置で狙えるチャンスもあり、参加者は夢中になってシャッターを切っていた。

「アフリカのサバンナ」にて。この草原エリアではキリンやグラントシマウマ、ウシ科のエランドといった体が大き目な草食獣と、肉食獣のチーターが同居。ちょっとドキドキなエリアだが、安心してください!チーターは自分より大きな相手は襲わないとのこと
「アフリカのサバンナ」にて。この草原エリアではキリンやグラントシマウマ、ウシ科のエランドといった体が大き目な草食獣と、肉食獣のチーターが同居。ちょっとドキドキなエリアだが、安心してください!チーターは自分より大きな相手は襲わないとのこと

 三脚を使って動き回る動物を撮影する際、VEOの上下左右に動かせる自由雲台が威力を発揮する。山田先生は「完全に固定せず、若干ゆるめておくことで動物の瞬時の動きに対応できる」とアドバイス。手持ちで同じ姿勢を続けるのは辛いが、三脚があればじっと待っていても疲れない。「実はこれがとても大事なこと」と山田先生は強調する。確かに気ままに動く被写体を狙う場合、撮影のほとんどを待つことに費やさねばならないが、疲れて撮影を断念しないためにも三脚を使う意義はあるといえよう。

VEO 204ABは、縮長395mmから最伸高1350mmとなる重さ1.27kgのトラベル三脚
VEO 204ABは、縮長395mmから最伸高1350mmとなる重さ1.27kgのトラベル三脚

一通り撮影を終え、集まったところでそれぞれが撮影した作品を披露。作品を見せながら山田先生にアドバスに耳をかたむける参加者のみなさん
一通り撮影を終え、集まったところでそれぞれが撮影した作品を披露。作品を見せながら山田先生にアドバスに耳をかたむける参加者のみなさん


●持って行く気にさせる三脚
 204ABはアルカスイス互換のクイックシューなので、三脚初心者にもカメラの装着が簡単だ。また、開脚角度を3段階(25度、45度、80度)に調節できるため、ローアングルの撮影にも対応する。しかし、「何よりも三脚を持って行こうか止めようか迷う時、躊躇なく持って行ける軽量感がうれしい」と山田先生。「家から現場まで持って行く時も、広い園内を歩き回る時も軽くて楽だった」と使用感を述べている。
参加者からは、「カメラと同じか、カメラよりも軽いと感じた」、「脚の一つにラバーのグリップが付いているのが持ちやすい」、「雲台の動きがなめらか」、「夜景や星空以外に三脚を使った撮影が新鮮」といった感想が聞かれた。一方、「自分のカメラの大きさと合わない」、「雲台のネジが短い」などの指摘もあり、参加者から直接バンガードの担当者に伝える場面もあった。しかし、初めて三脚を使ったという参加者はもちろん、他の三脚を持っている参加者も、コンパクトな付属ケースで持ち運びやすさにもこだわった204ABを「今後は旅先に持って行きたい」と口々に話していた。
なお、山田先生や参加者の皆さんが撮影した作品はこちらに掲載している。
http://dot.asahi.com/asahicameranet/info/trialreport/photoArticle/2015121000062.html
*  *  *
<参加者の方々、バンガードさんに聞きました>

参加者の方々
Q 今回の体験会に参加された理由は何ですか?
A 動物の撮影が好きなのですが、三脚を使って撮影したことがなかったので興味を持ちました。三脚は夜景や星空の時に使うものという認識でしたが、昼間の動物撮影でも「有り」だなと思いましたね。雲台がなめらかに動くので、自由にカメラを振ることができました。今後は旅先に持って行きたいと思います。

Q VEO 204ABを使ってみていかがでしたか?
A 実は三脚を使うのは初めてだったのですが、三脚があると腕が疲れないのがいいですね。三脚でじっくり被写体を狙うと、動物の顔や表情に発見があるのも面白いと思いました。普段はスポーツシーンを撮影することが多いのですが、今回の動物のように「三脚を使って被写体を捉え、シャッターチャンスを待つ」という撮影スタイルをスポーツでも実践したいと思います。

バンガードの担当者
Q トラベル三脚VEOシリーズの開発の狙いはどういったところにありますか?
A 文字通り旅先で活躍してくれる三脚を目指しました。 三脚ビギナーから重い三脚に疲れたハイアマチュアの方まで幅広い層に向けて開発されました。旅先はもちろん普段使いでも活躍できるよう、コンパクトながら本格的な機能を搭載しています。軽量な204ABは特に三脚初心者の女性にお勧めです。センターポールだけを反転させれば3本の脚とコンパクトに収まり、付属のケースに入れて持ち歩けます。さまざまな自然環境で撮影する人には、ゴム足からスパイクに変更できる他の3モデル(235AB/265AB/265CB)を検討していただくのもいいでしょう。風景や人物だけでなく、ローアングルアダプターでマクロ撮影を楽しんでいただけるのもVEOシリーズの特長です。また、VEOコレクションには三脚を収められるカメラバッグ「VEOバッグ」も用意しています。


VEO 204AB
VEO 204AB

VEOシリーズについてはこちら
http://www.vanguardworld.jp/photo_video_jp/products/tripods.html?series=818

バンガードのホームページ
http://www.vanguardworld.jp/photo_video_jp/