新NISAの成長投資枠で日本株を買うと、値上がり益と配当ともに非課税。配当も非課税にしたい場合、受け取り方を「株式数比例配分方式」にしておくこと(撮影/編集部・中島晶子)

新NISA(少額投資非課税制度)がスタートして早いもので3カ月が過ぎる。過去に配信した新NISAに関する記事のなかで特に読まれたものを再配信する。(2024年2月8日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

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 値上がり益にも配当にも税金がかからない新NISAで買いたい、長期保有向け日本株を探した。給与以外で「第2の収入源」を得たいあなたに。AERA 2024年2月12日号より。

 1月から新NISA(少額投資非課税制度)が始まった。一生で1800万円の投資まで、値上がり益や配当に税金がかからないため、これを機に資産運用を始める人も多い。

 新NISAの主役は低コストのインデックス投資信託で、現状の一番人気は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称“オルカン”だ。1月4日の申し込み(=購入・解約)分が1月9日の純資産総額に反映され、たった1日で純流入が確定1010億円となった。なお、これまでトップだった「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は確定653億円。

日本株バブル後高値

 全世界株式は世界中の株が約2800銘柄入った“おまとめパック”だが、日本株も調子がいい。日経平均株価は1月23日に3万6984円のバブル後最高値(ザラ場ベース)をつけた。

 新NISAでも日本株は買える。特に、1株当たりの配当を株価で割った「配当利回り」が高い銘柄に注目が集まっている。SNSなどを通じて株の情報発信をする配当太郎さんに取材した。X(旧ツイッター)のフォロワー数は14万人超。

「私は『高配当株』が好きなわけではなく『配当株』が好きです。単に配当が高いだけで買うわけではありません。配当も育つ、株価も育つ銘柄を厳選して長期で持つスタイルです」

 配当太郎さんが配当目的で保有している主力は5〜6銘柄だという。基本的には売らない、継続保有の状態だ。

「配当株は業績に応じた還元を受け取れるという意味で株式会社のあり方の原点だと思います。世の中にはさまざまな権利収入が存在しますが、配当は株を買えば(無配にならない限り)誰でも受け取れる点がいい」

 新NISAでは、分配金を抑制する(要は出さない)タイプのインデックス投資信託のほうが、効率性という観点では優れている側面もある。配当太郎さんもそれはわかっている。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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大西洋平

大西洋平

出版社勤務などを経て1995年に独立し、フリーのジャーナリストとして「AERA」「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、などの一般雑誌で執筆中。識者・著名人や上場企業トップのインタビューも多数手掛け、金融・経済からエレクトロニクス、メカトロニクス、IT、エンタメ、再生可能エネルギー、さらには介護まで、幅広い領域で取材活動を行っている。

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