首・腰(頸椎・腰椎)でもっとも多い病気が、腰部脊柱管狭窄症です。60代以降の人に起こりやすく、潜在患者数は250万~570万人といわれています。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は毎年、全国の病院の1年間の手術数を調査しており、創刊21年目を迎えた2023年版では、2021年1年間に実施された手術数のランキングを掲載しています。ここでは、「首・腰の手術」の全国ランキングをお届けします。

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 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は手術数を指標とした病院選びガイドとして2003年に創刊し、今年は21年目となります。各種のがん、心臓病、脳疾患、首・腰など、治療法別に30種類の設問が異なる調査用紙を作成し、全国4000を超える病院に対し約2万6千枚を配布。2022年9月から23年1月までの調査期間に回答のあった病院を、全国、地方別にランキング化しています。のべ4845病院を掲載しています。

 今回紹介するのは、「首・腰の手術」。首や腰は、背骨に沿って脳からの神経が通っています。そのため、首や腰の病気に神経症状が関係する点には留意しなければいけません。痛みのほかにしびれなどの神経症状が生じやすいことが特徴です。

 首の病気は、首の骨の後ろ側にある脊柱管を通っている神経の脊髄がダメージを受ける「脊髄症」と、脊髄から首や肩、腕へと枝分かれしている神経根がダメージを受ける「神経根症」の二つに大きく分けられます。脊髄症の原因に、頸椎症、後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)、頸椎椎間板ヘルニアがあり、神経根症の原因に、頸椎症、頸椎椎間板ヘルニアがあります。

 腰の病気には、腰部脊柱管狭窄症、成人脊柱変形、腰椎椎間板ヘルニアなどがあります。腰椎椎間板ヘルニアは事故などの衝撃が原因になることもありますが、これらの病気のほとんどの原因は加齢による変化です。(首・腰の疾患の詳しい解説はこちら

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