スマホユーザーに「有料アプリを購入した経験があるか」とたずねたところ、「経験がある」と回答したのが29.2%。また「アプリ内課金の支払い経験」については「経験がある」と答えたのは35.7%だった。有料アプリ、アプリ内課金のいずれも、3割前後の低めの数値だ。スマホゲームを毎日利用する背景には、無料ゆえの気軽さがあるからのようだ。

 一方、先の質問で課金の経験がないと答えた6~7割の人たちに向けて「アプリ内で課金しそうになったことはあるか」といった旨の質問をしたところ、17.6%が「しそうになったことがある」と答えた。課金を思いとどまった理由については「一度してしまうときりがないと思ったから」が最も多く61.5%。次いで「課金をしなくても十分に楽しめると思ったから」が33.5%、「目的を達成するには金額が足りないと思ったから」が15.4%だった。

 なかには「支払いフローが面倒だった」(10.9%)、「支払い方法がわからなかった」(2.7%)といったシステム的な理由もあったが少数で、多くのユーザーは自制心から課金を思いとどまったことがわかる。

 自制心ということに関して言えば、課金ユーザーにも働いているようだ。アンケートでは、課金ユーザーの64.2%が、課金に際して「何かしらのルールを決めている」と回答していた。具体的な内容としては「上限金額を決めている」(30.6%)、「キャンペーン時だけなど、タイミングを決めている」(25%)、「クレジットカード決済はしない」(15.6%)など。なかには「何かを達成したら課金への支払いをするようにしている」(2.4%)といった“ごほうび”的な使い方をしているユーザーも少数ながらいた。

(ライター・横田 泉)