〈PR〉

特別広告企画 スペシャル座談会 今こそ行きたい女子大学受験のススメ

日本の女性の生き方、働き方が劇的に変わろうとしている今、女子大学が改めて存在感を示している。女子学生の教育、就職・キャリア支援を通じて「女性の未来」を考え続けている女子大学7校と、女性が活躍している企業4社が、語り合った。

文/石川美香子 撮影/楠本 涼 イラスト/山中玲奈 デザイン/スープアップデザインズ
企画/AERA dot.ADセクション 制作/朝日新聞出版 カスタム出版部

Part1 関東の女子大学編 女子大学の強み。 Part2 関西の女子大学編 女子大学の未来。

今回の座談会に参加した女子大学

お茶の水女子大学 昭和女子大学 聖徳大学・聖徳大学短期大学部 京都女子大学 同志社女子大学 梅花女子大学 武庫川女子大学

Part2 関西の女子大学編 多様性のその先へ。女子大学の未来。

女性の幸せを願い、支援してきた女子大学。この知見は、今後ますます求められ、期待される。議論を重ねることで、女子大学と企業がより連携する「未来」が見えてきた。

Part2 ヘッダイメージ

※座談会出席者のお名前は敬称略で記載しております。

Part2の座談会に参加した女子大学

京都女子大学 同志社女子大学 梅花女子大学 武庫川女子大学
竹安栄子氏

京都女子大学 学長
竹安栄子

片桐圭子(AERA編集長) コロナ禍において社会が大きく変化する中、学生たちの就職やキャリア支援の状況は変わったのでしょうか。大学はどんな対応に力を入れましたか。

竹安栄子さん(京都女子大学) 私たちの就職支援活動は、6月までオンラインで実施していましたが、その後は徐々に対面を増やしています。方法は変わりましたが、支援活動の内容そのものは例年と変わりません。ただ、学生はリモートで実際に会うことが少なくなり、友人たちの就職活動の状況が見えないことに不安を感じています。大学としては、その不安を払拭することが大切だと考え、オンラインの「キャリア支援イベント」なども積極的に開いています。

コロナ禍で拡がる不安。オンラインで就職支援

𠮷岡康博氏

同志社女子大学
学校法人同志社 理事
同志社女子大学 キャリア支援部長

𠮷岡康博

𠮷岡康博さん(同志社女子大学) 5月に緊急アンケートを実施し、些細な不安も解消するため「ウェブ就活お悩み相談室」を開設しました。対面も加えたきめ細やかな就職相談をしています。オンラインにより、就職活動は学生も企業も双方の情報と熱意が伝わりにくくなるので、例年よりも就職のミスマッチが起こりやすいのではと危惧しています。今年は航空業界の採用がほぼゼロになり、毎年客室乗務員の内定者数が多い同志社女子大学では方向転換せざるを得ません。

藤原美紀さん(梅花女子大学) たしかに、今年は企業の採用中止や延期が相次ぎ、観光や航空業界への就職志望者は不安が特に大きいです。私たちは少人数の大学であるという利点を生かし、当初は就職相談を学生一人ひとりにオンラインと電話で、6月以降はオンラインと対面のハイブリッドで対応しています。

高橋千枝子さん(武庫川女子大学) 例年通りの就職支援が実施できない状況だからこそ、大学の支えが大切。私たちの大学でも、採用の落ち込んでいる業界への志望者には他業種にも目を向けさせながら、ウェブでこまめに情報を提供し、個別の相談にも応じるなど一層手厚いサポートをしています。

女性が職業を持つことに対する意識

結婚や出産を経ても女性が働き続けることに対して、男女ともに肯定的な考えが大幅に増えている。
内閣府「男女平等に関する世論調査」(平成4年)、「男女共同参画社会に関する世論調査」(令和元年)

藤原美紀氏

梅花女子大学
学校法人梅花学園 常務理事
梅花女子大学 企画部長

藤原美紀

片桐(AERA) 企業側が求める人物像や、採用・人材開発の方法がコロナ禍で変わった、ということはありますか?

金森由起さん(日本生命保険) 全国約1400万人の顧客を抱える当社では、変化する顧客のニーズに応じて、こちらも働き方を変えていくことが重要です。そこで求められるのは、自分自身で問題や課題を発見し、行動する人材。採用面でも、そこに注力することになるのではと思っています。

住友聡子さん(P&G) 今は特に「状況に柔軟に対応できる」ことは不可欠ですね。新入社員はデジタルスキルが高く、リモート環境には対応しやすいですが、大学生から社会人になるという大きな変化の中で、会社になじみ、同僚との「協働」に慣れることも大事。そこをリモート環境のもとでどう突きつめていけるのかが課題だと思います。

社会情勢と学生の未来を見据えたキャリア支援が充実

多様化する社会で求められる女性の能力

片桐(AERA) 少し大きなテーマになりますが、「これからの日本における女性の生き方、働き方」については、どうあるべきだとお考えでしょうか。

金森(日本生命) 男性も女性も求めるもの自体に変わりはありません。多様な顧客ニーズに応えるために多様な人材の活用が必須で、女性の活躍は最も重要な課題です。年齢、国籍、障がいの有無などの違いを尊重したダイバーシティも推進しています。私の周りにいる女子大学出身者は主体的、能動的に学ぶ姿勢が強い方が多いと感じます。その姿勢を社会人になっても維持し続けて、活躍してほしいですね。

片桐(AERA) なぜ女子大学で主体性が身につくのでしょうか。

竹安(京都女子) やはり、日本の社会の価値観の中では、誰もが男らしさ、女らしさを内面化していますので、女性は男性がそばにいると、一歩控えてしまうことが少なくありません。女子大学では男性の目がないことで、男性が持つステレオタイプ的な女性観を気にしなくていい。のびのびと行動できます。

政治における女性の参画状況

世界的に見て特に日本が遅れをとっているのが女性の政治参画。国会議員や閣僚、地方公共団体の首長などにおける女性の割合が極めて低い。(2020年現在)
衆議院HP「会派名及び会派別所属議員数」、参議院HP「会派別所属議員数一覧」、全国知事会HP「知事ファイル」、首相官邸HP「菅内閣 閣僚等名簿」

高橋千枝子氏

武庫川女子大学 経営学部 教授
高橋千枝子

高橋(武庫川) 女子大学ではグループワークをするときにも必然的に女性がリーダーになります。共学の総合大学に比べ授業も少人数ですし、どんな学生にも頻繁にリーダー役がまわってくる。そうした環境が、主体的、能動的に学ぶ姿勢につながっているのではないかと思います。

住友(P&G) これからの女性は主体的に、一つの会社だけではなく、キャリアの重ね方を考えることが大事。出産の可能性のある女性は特に、人生の優先順位を決めて、早めにキャリアプランニングするべきだと思います。自分はどういう役割に向いているのかを見極める機会が学生時代にあるのはとてもいいことですね。

片桐(AERA) 女子大学として、学生を送り出す社会にはどうあってほしいですか。また、その中でどのように活躍してほしいですか。

𠮷岡(同志社女子) 本学では、144年前の創立当初から「社会を変革するには女子教育が必要不可欠」との創立者新島襄が提唱した考え方をベースに、「女性の視点」を徹底して磨いています。学生たちには、不足する労働力を単純に補うだけではなく、女性の視点で新たな商品やサービスを生み出し、社会を改良できる人材として働いてほしい。そのためにも、女性に特化した科目を多数用意しています。例えば、「女性と社会保障」「女性企業家論」など。女性の活躍において何が弊害になっているかなども学べます。

女子大学ならではの人材育成に企業も注目

藤原(梅花) 私たちが2011年からスタートさせた産学連携でも、女性の感性を生かして新しい価値を見出すようなイノベーティブな連携が進んでいます。これまで230社の企業と連携しましたが、女性だけでディスカッションを繰り返すことで、その会社の既存の考え方や男性の影響を受けにくくなるため、これまで社内からは出てこなかったアイデアが出て、商品化していく事例が続々と生まれています。学生にとっても、女性の特性を生かして社会で活躍することを考えるよいきっかけとなっているようです。学生たちが「社会で役立ちたい」という思いを強く持っていることも感じます。ロボットの企業と心理学科の学生など、分野が遠いコラボレーションほど面白いものが生まれるという結果も出ています。

金森由起氏

日本生命保険
人材開発部(大阪)本店人材開発課長
金森由起

竹安(京都女子) 学生たちには、女性であることで制約を受けることなく、自分の能力を生かして社会に貢献してほしいですし、それを実現できる社会であってほしいですね。「私たち女性は期待されている人材なのだ」というメッセージをいろいろな形で発信しています。自分の生き方は自分の幸せのためだけではなく、自分の生きている社会そのものの問題なのだ、という視点も持ってほしいです。

高橋(武庫川) “女性だから”と、ITやAIが代替しやすいサポート的な仕事を選ぶ時代はもうすでに終わっていて、いずれ管理職になるような仕事や、起業も視野に柔軟にキャリアチェンジしていく時代であるということも、学生には話しています。将来的に自分がマネジメント人材になるつもりで、大学で勉強し就職もするのだということを考えながら今を過ごしてもらいたいですね

女性の活躍阻む無意識のバイアスも

片桐(AERA) 企業と大学は、同じ方向を向いて社会を変えていくために、もっとコミュニケーションをした方がいいですね。

𠮷岡(同志社女子) 産学連携やインターンシップなどを通じて、実際に社会で働いている人と接することが、最も学生の社会性を向上させますし、企業と大学の距離を縮めると思います。

住友聡子氏

P&G
広報渉外本部 シニアディレクター
住友聡子

住友(P&G) インターンシップは就職のミスマッチを防ぐ意味でも有益ですよね。

金森(日本生命) 近年、多くの女子大学は単にスキルや知識だけではなく、様々な教育プログラムの工夫をされていて、人材育成のベースができているように思います。企業としてそれを引き継ぎ、どこまでタッグを組めるかが課題ですね。

住友(P&G) もちろん、大学は企業に入る前の予備校では決してないので、やはり大学時代にしか経験できないことに力と時間を多く使うべきだとも思います。それが結果として、長い人生、そして社会人として働くうえでも大きな糧になるはずです。

片桐(AERA) 女子大学だからできる社会貢献、というものがあるのかもしれません。

コロナ禍における就業者数の推移(対前年同月増減)

コロナ禍の影響を受け、2020年4月以降は男女ともに就業者数が前年同月に比べて減少。特に7月以降は女性の減り幅が大きく、不安定な雇用状況が問題になっている。
総務省「労働力調査」(2020年1~9月分)

高橋(武庫川) 能力に性差はないのに、男性に比べると女性が能力を生かしきれていないのは、「女性は社長に向いていない」「理系科目に弱い」などのアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)があるのではないかと思います。そこで私たちは生き方のロールモデルになるような、多様な分野で活躍中のOGを招いて、学生に多くの可能性を見せ、リミットを外しています。台湾やニュージーランドのように女性首脳が日本からも出てこないといけない。リカレント教育にも力を入れて、社会人女性の再教育も進め、世界153カ国中121位の日本のジェンダー・ギャップを乗り越えていくべきですね。

藤原(梅花) 人生では想定外のことがたくさん起きます。そのためにも自ら問題を見出し、解決していく「チャレンジ力」、他者を思いやる心と気品を備えた「エレガンス力」を磨いておく。本学では厳選した教養科目の中でもそれらを学びます。学びの中から、物事の本質を見極める力、性差を超えて相手を認めたうえで個性を生かす力、豊かな感性を育むこと。「真の意味で自立した女性の育成」は梅花女子大学の建学時以来の精神でもあります。理想の女性の追求は、日本の社会の発展のためにもますます大事になるのではと考えています。

𠮷岡(同志社女子) 世界に目を向けても女性の活躍はまだ不十分ですし、女性の社会進出にまだ多くの課題があることも事実です。女子大学は、そうした問題の解決を図るための「基地」的な存在であり続けたい。本学は、リベラル・アーツを掲げる大学として、価値観の幅を広げ、「トップリーダー」だけでなく、女性ならではの調整能力を生かした、「サーバントリーダー」の人材育成も重要と考えています。

竹安(京都女子) SDGs(持続可能な開発目標)の目標の一つ、「ジェンダー平等」の推進に貢献できる人材の育成は、女子大学の果たすべき役割です。京都女子大学は女子大学では唯一の法学部を持っていますが、法律の知識を持った女性人材の育成は、国の意思決定の分野の女性比率を増やすためにも重要です。教育の分野でどこを変えていけば日本の社会が変わるのか。そこを注視して今後も貢献していければと思います。

片桐圭子

『AERA』編集長片桐 圭子

片桐圭子の編集後記

社会の多様化、無意識のうちにすり込まれたり押しつけられたりする「らしさ」を取り外すこと、女性自身がリミットを外すことは、AERAが誌面を通じて伝え続けてきたメッセージです。まだまだいろんなガラスの天井があると言われている日本ですが、今日、この思いを女子大学や企業の皆様と共有することができ、変えていけるということだけは確信しました。

イラスト

Part2の座談会に参加した女子大学・企業

今こそ行きたい女子大学

京都女子大学

京の伝統と仏教の精神ではぐくむ豊かな心

2020年、創基100周年を迎えた京都女子大学は、文学部、発達教育学部、家政学部、現代社会学部、法学部の5学部を擁する女子総合大学で、多様な学びを求めて全国各地から学生が入学。京都ならではの歴史と伝統が息づく東山の地で、仏教精神を礎に「心の教育」を施し、心豊かな女性をはぐくむ。

(全国24位)(『価値ある大学2021年版就職力ランキング』日経HR発行)

詳しくはこちら>

同志社女子大学

国際主義とリベラル・アーツに基づく教育を実践

同志社の創立者・新島襄が、妻・八重と外国人女性宣教師を教師として1876年に京都初のキリスト教主義の「女子塾」を開校。140年を超える歳月を経た現在では、6学部11学科1専攻科5研究科を擁する女子総合大学へと発展し、2キャンパスに約6,200名の学生が学ぶ。

(『大学ブランド・イメージ調査(2020-2021)』
日経BPコンサルティング調べ)

詳しくはこちら>

梅花女子大学

一人ひとりの個性を大切にするオーダーメイド教育

1878年(明治11年)の創立以来、キリスト教の愛の精神のもと、新しい時代に果敢に挑戦する女性を育成。この精神は、現在も「チャレンジ&エレガンス」として全学生教職員に共有されている。4学部9学科に入学定員495名と、全国でも珍しい小規模多種多様な大学。

(就職者407名/就職希望者408名)

詳しくはこちら>

武庫川女子大学

一生を描ききる女性力をはぐくむ教育

大学10学部17学科、大学院7研究科13専攻、短大7学科を有する女子総合大学で、1万人の学生が学ぶ。「一生を描ききる女性力を。」をビジョンに掲げ、自らの意志と行動力で新たな時代を切り拓いていく女性を育成。アメリカ・ワシントン州にもキャンパスがある。

(就職者1,845名/大学院進学者84名/就職率99.57%)(『大学ランキング 2021』朝日新聞出版発行)

詳しくはこちら>

女性が活躍している企業

日本生命保険相互会社

女性職員の活躍を支援する先進的な取り組みを展開

職員の約9割を占める女性の活躍推進をダイバーシティ推進の中核と位置づけ、女性が中長期的な視点でキャリアビジョンを描き実現するための支援として「次世代女性リーダー育成プログラム」を展開。役職別で様々なプログラムを提供し、キャリア形成支援を充実させている。また、男女ともに活躍できる組織づくりに向け、男性の育児休業取得推進にも取り組んでいる。

(男性職員の約4名に1名が取得済み)
(自社調べ。2020年調査)

詳しくはこちら>

プロクター・アンド・ギャンブル・
ジャパン株式会社

女性の活躍を「企業戦略」と掲げて推進

女性の活躍を含む「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容と活用)」を、支援やCSRではなくビジネス成長のための戦略という認識で進めている。2016年には「ダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」を立ち上げ、自社で構築した研修ノウハウを日本企業400社以上に無償提供するなど、自社のみならず社会を変えるアクションを起こしている。

(自社調べ。2020年調査)

詳しくはこちら>

▼ 前のページへ

Part1 関東の女子大学編 女子大学の強み。

▼ このページのトップへ

Part2 関西の女子大学編 女子大学の未来。