タイ大使公邸のダイニングルーム。1943年に、ヒゲタ醤油創業家が建てた洋館をタイ政府が買い受けた (撮影/写真部・掛祥葉子)
タイ大使公邸のダイニングルーム。1943年に、ヒゲタ醤油創業家が建てた洋館をタイ政府が買い受けた (撮影/写真部・掛祥葉子)

 東京都内には、世界各国の大使が駐在し、日々、さまざまな公務に取り組んでいる。そんな大使がお昼に食べているものとは?

【写真】世界各国の大使の昼食はこちら

■タイ王国
【MENU】ルークローク(溶き卵の腸詰め)入りスープ/鶏肉のガパオライス 目玉焼き添え/カノムクロック(ココナッツミルクと米粉の焼き菓子)/タイティー

【左】MENU ルークローク(溶き卵の腸詰め)入りスープ/鶏肉のガパオライス 目玉焼き添え/カノムクロック(ココナッツミルクと米粉の焼き菓子)/タイティー 【右】シントン・ラーピセートパン特命全権大使とポーンディ夫人 (撮影/写真部・掛祥葉子)
【左】MENU ルークローク(溶き卵の腸詰め)入りスープ/鶏肉のガパオライス 目玉焼き添え/カノムクロック(ココナッツミルクと米粉の焼き菓子)/タイティー 【右】シントン・ラーピセートパン特命全権大使とポーンディ夫人 (撮影/写真部・掛祥葉子)

「ガパオライスやパッタイ(タイ風焼きそば)など、ワンプレートのランチをさっと食べることが多いですね。実は辛いものが苦手で、控えめにしてもらっています」

 と、シントン・ラーピセートパン特命全権大使。約10年の日本留学経験があり、流暢な日本語で教えてくれた。タイ人みんなが辛いものが平気なのではないらしい。

 日本でもおなじみのガパオライスだが、「ガパオ」とはホーリーバジルというハーブの名前。日本ではスイートバジルで代用されることが多いが、ここでは生のガパオを使っている。

「ガパオの色鮮やかさを残し、香りを引き出すには、仕上げの時だけ強火で炒めるのがコツです」

 オレンジ色が特徴の、甘みの強いタイティーは屋台でもおなじみ。束の間のタイ気分が味わえる。

■トルコ共和国

【MENU】ヨーグルトスープ/サラダ/ピラフの葡萄の葉包み/ほうれん草のパイ/ナスのひき肉詰めバターライス添え/バクラヴァ(パイ菓子)

MENU ヨーグルトスープ/サラダ/ピラフの葡萄の葉包み/ほうれん草のパイ/ナスのひき肉詰めバターライス添え/バクラヴァ(パイ菓子) (撮影/写真部・掛祥葉子)
MENU ヨーグルトスープ/サラダ/ピラフの葡萄の葉包み/ほうれん草のパイ/ナスのひき肉詰めバターライス添え/バクラヴァ(パイ菓子) (撮影/写真部・掛祥葉子)

 多民族の食文化と豊富な食材に恵まれたトルコ料理は、世界三大料理の一つに挙げられている。

 この日のメイン「ナスのひき肉詰め バターライス添え」はトルコでは定番のランチメニュー。スープには、トルコ料理には欠かせないヨーグルトが使われていた。

「スープ、オリーブオイルをたっぷり使った冷菜、肉や野菜の温菜がトルコ料理の基本。日本でおなじみのケバブは東部の名物です。バターライスやパイなどの炭水化物が多いのも特徴で、少々太りやすいかもしれません(笑)」

 そう話すのは、ハサン・ムラット・メルジャン特命全権大使。多くの農作物の自給率100%を誇るだけに、多彩な食材も魅力だ。

「会食などでいろんな料理を食べる機会がありますが、やはりトルコ料理に勝るものなしです」

【左】トルコ大使公邸のダイニングルーム。トルコ産大理石をふんだんに使った、モダンな空間 【右】ハサン・ムラット・メルジャン特命全権大使とインジ夫人 (撮影/写真部・掛祥葉子)
【左】トルコ大使公邸のダイニングルーム。トルコ産大理石をふんだんに使った、モダンな空間 【右】ハサン・ムラット・メルジャン特命全権大使とインジ夫人 (撮影/写真部・掛祥葉子)
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