岩合光昭(いわごうみつあき・写真右)/ 1950年生まれ、東京都出身。80年に「海からの手紙」で木村伊兵衛賞を受賞。日本人として唯一、「ナショナル・ジオグラフィック」の表紙を2度飾る。ネコの撮影がライフワークで、『日本のねこみち』『岩合光昭 写真集 猫にまた旅 フィルムカメラ編』など著書多数。(撮影/写真映像部・高野楓菜)ねこまきさんの愛ネコ、ノルウェージャンフォレストキャットのマロン(左、7歳)とみかん(5歳)。兄貴分のマロンは普段あまり甘えないが、みかんがいなくなった途端、「にゃー」とそばにやってくる(写真:本人提供)
岩合光昭(いわごうみつあき・写真右)/ 1950年生まれ、東京都出身。80年に「海からの手紙」で木村伊兵衛賞を受賞。日本人として唯一、「ナショナル・ジオグラフィック」の表紙を2度飾る。ネコの撮影がライフワークで、『日本のねこみち』『岩合光昭 写真集 猫にまた旅 フィルムカメラ編』など著書多数。(撮影/写真映像部・高野楓菜)ねこまきさんの愛ネコ、ノルウェージャンフォレストキャットのマロン(左、7歳)とみかん(5歳)。兄貴分のマロンは普段あまり甘えないが、みかんがいなくなった途端、「にゃー」とそばにやってくる(写真:本人提供)

 5月末で休刊した「週刊朝日」の“オアシス”といえば、岩合光昭さんの「今週の」と、ねこまき(ミューズワーク/夫婦で活動中)さんの「しっぽのお医者さん」。愛らしいネコの姿をとおして読者の心を潤し続けてきた連載筆者が語りあった。休刊の寂しさも吹き飛ぶ、超弩級のネコ愛をお届けするにゃ。

【写真】岩合家の兄弟ネコ、玉三郎と智太郎はこちら

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──みなさんの出会いは、ねこまきさんが原作、岩合さんが監督を務めた映画「ねことじいちゃん」(2019年)ですか?

ねこまき妻(以下、ねこ妻):実はその前からお仕事をいただいていて。

岩合:そうそう。何かでねこまきさんのイラストを見たとき、「このかわいい絵を描いたのは誰?」ってなって、NHKの「岩合光昭の世界ネコ歩き」の本にイラストを描いてもらったんです。「ねことじいちゃん」の漫画もすごく気に入ったので、監督をお引き受けして。

ねこ妻:いやー、大喜びしましたよね。

ねこまき夫(以下、ねこ夫):ま、まさか!って。

──映画を機に、岩合さんの担当編集者がねこまきさんを知り、同年から「しっぽのお医者さん」を連載していただくことになりました。

ねこ夫:ずっと聞けなかったからもやもやしてたんですけど、タイミング的に映画とちょうど一緒だったので、あ、これ、岩合さんのご縁だろうなと。

ねこ妻:本当にありがたいことです。

ねこ夫:動物を描くのが本当に好きなので、ネコにこだわらずいろんなのを描かせてもらってます。トカゲとかオウムとか出てくるのは、もう描きたいから描いてるだけみたいな(笑)。

岩合:(「しっぽのお医者さん」の単行本を手に取りながら)ねこまきさんだからネコがかわいいのは当たり前なんだけど、特にトリの表現の仕方がすごくお上手ですよね。たとえばこのキバタンってどうやって観察して描かれたんですか?

ねこ妻:知り合いが飼っているインコを参考にしたり、あとはYouTubeを見たりとか。

岩合:ウサギのあくびもすごい。この鼻!(笑)

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