「Aさんとの関係は、菊池氏が独身時代のものです。こちらの認識は恋愛関係ではない。だが、Aさんは結婚を前提だったと主張。8千万円という法外な慰謝料を請求してきた。裁判所という公平な場で解決した方がよいという菊池氏の判断です」

 一方で、Aさん側の主張は菊池氏と真っ向から対立する。代理人弁護士に取材を申し込むと書面で次のように回答があった。

「Aさんは大手企業に長年勤務した一般女性です。菊池氏に『早く結婚したい。子供を産んでくれるか』などと言われ、結婚を前提にした交際と信じていました。著名人であることから外で会うのは難しいといわれ、このような関係が一年近く続いたころ、不安を説明し気持ちを確認したこともあります。菊池氏は妻と入籍後も結婚を隠して2度もAさんをホテルに呼び、肉体関係を持っていました。Aさんは自分が知らぬうちに、重大な不貞行為に加担してたと知り、驚きと悲しみで心療内科への通院を余儀なくされました」

 Aさん側の回答書には『適応障害』という医師の診断書も添えられていた。

 Aさんの弁護人によると、菊池氏と連絡を取ろうとしても昨年末からきちんと返事がなく、極めて不誠実な形で放置された。そのため「一カ月以内」と期限を付けたという。 調停の焦点となっている慰謝料8千万円の是非についてはこう主張した。

「最終的に5千万円の減額提示をしたところ、菊池氏の最終提示は1千万円でした。菊池氏は弁護士から脅されたというような主張をしているとのことですが、一切ありません」

 菊池氏は「Aさんを傷つけて申し訳ない」と謝罪した上でこう主張する。

「最初は名前を公にせず穏便にこっそりと解決をしたいと思ったのは事実です。そのためにお金も準備した。だが、Aさんの主張は信じがたいもので、事実関係の認識の違いが多々あります。Aさんは結婚後も私と関係を持ったと主張していますが、交際は独身時代だけです。今シーズンの開幕も目前ですし、妻の出産も近い。コロナ問題がありますが、侍ジャパン、東京五輪もある重要な時期です。法廷で争うことで名前も公になり、恥ずかしい思いもしますが、逃げ隠れせず、裁判所の常識ある判断で解決をしてもらおうとの考えに至りました」

次のページ
菊池氏の仕打ちは不当