室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中

 作家・室井佑月氏は、宮迫博之さん、田村亮さんの謝罪会見にもらい泣きしたという。

【画像】室井佑月氏がみた宮迫&亮の謝罪会見は…

*  *  *

 この原稿を書いているのは、7月21日。さきほど参議院選挙の投票へいってきた。この選挙ではなにも変わらないのかもしれない。けれど、見えてこない部分で、なにかがじわじわと変わってきているのはなんとなくわかる。そのための一票だと思った。

 話は変わって、20日は芸人の宮迫博之さんと田村亮さんの緊急会見が行われた。反社会的勢力の集まりに出席し、金をもらってしまったことへの謝罪会見だ。仕事現場の待ち時間に、彼らの会見を見た。あたしはもらい泣きしてしまった。

 彼らは自分らの非を認めていた。事務所の反対を押し切り解雇されることもわかっていて、それでも表に出てきて謝った。

 もうそれでいいじゃないか。彼らは自分らのしてしまったことが最悪なことだと理解した。そして、不快な気分にさせてしまった人たちに、己の首をかけて丁寧に謝った。これ以上、どうしろというのだ。

 けれど、会見に集まった記者たちはしつこく、当初、反社会的勢力から金をもらっていたのにもらっていないといってしまった二人を責めまくるのだ。二人はその嘘の部分についても「保身だった」と正直に白状しているのだが、それでもだ。

 なんなのだこれは? あの会見で記者が突っ込むべきところは、二人が出た反社のパーティーは、吉本の会社を通したイベントについてくれている会社がスポンサーだと、イベント仲介の入江(慎也)氏が二人に説明していたこと。だから、イベント会場には吉本の社員もいたこと。吉本がマスコミ対策などは(都合が悪いことは報道されないってこと)、「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから大丈夫や」といったこと。

 なにしろ吉本興業は、国の事業を受けている企業だ。個人の罪と重さが違う。

 そこからあたしはふと思い出し、自分のTwitterに二人の会見のことをあげた。

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室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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