地震の影響により食器棚から落ちたお皿やコップ
地震の影響により食器棚から落ちたお皿やコップ

 突然、ドーンという突き上げるような振動があり、グラグラと揺れ始め、テーブルの本が揺れ落ち、水槽が左右に波打ち、中の金魚も何が起こっているのか驚いた様子だった。

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 18日午前8時前、近畿地方で震度6弱を観測する強い地震があり、各地で大きな被害をもたらしている。大阪府庁によると、大阪府高槻市の小学校に通う9歳の女子児童が午前9時4分に死亡、大阪市東淀川区で80歳の男性が、壁が崩れた下敷きになり死亡した。豊中市内では8人が負傷した。関西空港近辺でも負傷者が出ている模様。高槻市で人が生き埋めになり、豊中市では複数箇所で、火災が発生しているという。

 阪急茨木市駅に地震発生当時にいた男性が振り返る。

「すごい揺れがして、ドドーンという音がしてキャーという悲鳴が駅内でこだました。ホームの天井から『茨木』など駅名表示のある看板が落下。もうパニック状態でした。駅にいては危ないと改札を出たら近くのビルの外壁も崩れ、茫然としている人がいた」

 高槻市内では水道管が破裂し、道路が陥没した。

 高槻市に住む大学生の女性は、地震発生当時、自宅にいたという。

「揺れが来て、これ何と思ったら、すさまじい横揺れ。これヤバいと思ったら、食器棚からお皿やコップが床に落ちて、次々に割れて怖かった。揺れがおさまってすぐに外に飛び出した」

 大阪のターミナルの難波の地下鉄のホームにいた女性は衝撃をこう語った。

「ゴゴゥという感じで、揺れはじめて何があったのかわからなかった。思わず、頭を抱えて、座り込んだ。

 周囲には、しゃがみ込んだり、柱につかまったりする人がいた。地下にいては怖いと、多くの人が地上に向かって走っていき、パニックになった」

 また、枚方市在住の女性(25)は職場のある梅田駅へ向かう途中の四条畷駅到着後、地震がきた。

「最初は停車時の揺れかと思ったが、次第に大きくなった。女性専用車両にいたので、女性の悲鳴が所々から上がり、地震だと認識した。横に揺れて、ホームと電車の入り口が20センチほど離れたり近づいたりして手が震えた」

 大きな揺れが起こった後にほぼ全員が降車したが、すぐに電車の中に戻る人が続出したという。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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