ペットがいると何かと散らかりがちになるが、「片付けが苦手」という飼い主も要注意だ。動物病院に運び込まれるの症状として意外に多いのが、誤食や誤飲だという。前出の服部獣医師はこう解説する。

「おもちゃやリボン、ゴムなどを猫が誤ってのみ込んでしまうことがよくあります。腸閉塞を起こしてしまえば開腹手術が必要になるので、こうした小さなモノを猫の手が届く場所に放置しないよう注意する必要があります」

 また、猫の健康をキープする習慣としては、歯磨きがおすすめだという。

「猫は虫歯にはなりませんが、歯肉炎や歯周病、歯石は多く見られます。口腔内に問題がある猫はそうでない猫に比べて腎臓病になるリスクが高まるというデータがあります」

 歯磨き習慣のない猫の場合、いきなり歯ブラシはハードルが高い。まずはぬらしたガーゼを指に巻き、唇をめくるように犬歯と奥歯の表面をこすることから始めるとよいという。

「慣れてきたら歯ブラシを口の端から滑り込ませて磨きましょう。歯ブラシは猫用でなくても、子ども用の小さい歯ブラシでも大丈夫なので、1日1回の歯磨きを習慣づけましょう」

 普段、アロマオイルを焚く習慣がある人も注意したい。一般的にアロマオイルは猫に良くないと言われているが、なぜだろうか。

「もともとアロマオイルは植物のエキスを濃縮して作られるものです。肉食動物である猫は植物をうまく代謝できないので、アロマオイルを口や皮膚から摂取すると毒性を示すことがあります。解毒をする臓器である肝臓と腎臓に負担がかかり、腎臓病と肝臓病の原因になることもありえます」(服部獣医師)

 あなたの生活習慣、大丈夫ですか? 愛猫と一日でも長く健康に過ごすため、できることを始めましょう。

《愛猫家なら改めたい7つの習慣》
【1】喫煙している
【2】完全室内飼いだからと、ワクチンを打たない
【3】喜ぶのでつい、おやつをあげすぎてしまう
【4】炭水化物の多い食べ物を与える
【5】部屋に細かいモノが散らかっている
【6】猫の歯磨きをしない
【7】アロマを焚く

(ライター・森田悦子)

※週刊朝日 2017年10月20日号