「Yさんも1500万円の価値があるとは思っていなかったと思います。政治献金のつもりだったのでは」
Y氏の個人会社は2003年5月から約1年間で、10月28日に「陣中見舞」の名目で200万円、11月9日「当選祝」として100万円など10回にわたって計1010万円も甘利氏に献金していた。
さらには、甘利氏の政治団体「自民党神奈川県第13選挙区支部」に対し、Y氏は横浜・関内にある個人会社のオフィスを月額2万円という格安の賃料で提供しているのだ。この事務所の運用方法について、当時の甘利事務所の秘書がY氏の部下に文書を送っている。
<現在の財政状況ではお恥ずかしい話でありますが、高額な家賃を支払うことができませんので、ご配慮頂ければと思っています>
家賃を値切ったうえ、さらに常駐スタッフを雇うのは困難として、雇用の肩代わりまで依頼している。
「Y氏の個人会社が、甘利事務所で選挙を手伝ったり、運転手をしたりしていた2人を雇った」(Y氏の元部下)
甘利事務所が送った文書には、こうも綴られていた。
<集金業務を行うと様々な問題が発生することがありますので(斡旋収賄罪 斡旋利得罪等ベテラン秘書でもこの問題には相当な注意が必要)>
いまとなっては、お笑い草である。
※週刊朝日 2016年2月19日号