「あまちゃん」以来、映画「ビリギャル」主演など順調にキャリアを重ねてきた有村架純さん。1月からは「月9」ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっとないてしまう」のヒロインにも抜擢された。しかし、そんな彼女だが街で声をかけられないと作家・林真理子さんとの対談で明かした。
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林:「月9」の脚本を読ませていただいたら、恋愛ドラマのど真ん中という感じですね。脚本は25年前に「東京ラブストーリー」を担当された坂元裕二さん。いま48歳ということは当時23歳だったということで、びっくりしちゃいましたが。有村さん演じる主人公の音(おと)ちゃんは、小さい頃にお母さんを亡くして北海道の養父母に預けられて、お金のためにずっと年上のお金持ちのオジサンに嫁がされそうになって……。いまどきこんなかわいそうな女の子がいるのだろうかと思うような。
有村:そこはドラマだなと思いますけど、音の感情は誰もが持っているものなので、私は共感しながらやらせてもらっています。すごくけなげな子なんですが、それが変に「悲劇のヒロイン」にならないように気をつけています。
林:音ちゃんのえらいところは、そのまま養父母の言いなりになるんじゃなくて、自分の人生を切り開いていこうとするところですよね。おとなしいんだけど、突然大胆なことをしてみせたりするから、みんなに共感してもらうにはいろいろ工夫が必要かもしれない。この役を有村さんがどう演じられるのか、非常に興味がありますよ。
有村:見てくださる人に媚(こび)を売るみたいに「この気持ち、わかって」ということではないと思うんですね。幸せを願ってもらえるというか、応援したくなるようなキャラクターにできればと思います。
林:音ちゃんのヒロイン像、もうご自分の中でイメージできてますか。