橋下氏はそれ以降、ツイッターで、安倍首相が集団的自衛権の行使事例として想定したホルムズ海峡での機雷掃海について「個別的自衛権の拡張の法制で対処すべき」と主張。さらに「国会議員の不適切な判断で国民の命が奪われることは最悪だ」と持論を展開。

 だが、その後も菅官房長官は江田憲司前代表、馬場伸幸国対委員長ら“大阪組”、松野代表と相次いで会食。与党と維新が連携かと臆測を呼んだ。

「与党にいくら接近しても選挙になれば、戦いになります。一方、今の民主党の対応を見ても国民から支持されるとは思えない。だからこそ、橋下さんの意見も踏まえた上で、維新は安保法制で独自案を今月中にまとめます。与党がそれを丸のみしない限り、修正協議に応じるつもりはない」

 来夏には参院選も控えるが、秘策はあるのか。

「今の既成野党を解党し、同じ志を持つ人を100人規模で結集させ、年内に新党を作りたい。橋下さんも安保法制でスイッチが入った感じですが、政界復帰がいつになるのかは、まだ、わかりませんね」

 大阪市内で19日夜に開かれたパーティーで「政治家を辞める」と改めて表明した橋下氏。ツイートでは「松野代表の考え。全力でサポートしたい」と援護した。

 維新が今後、どう国会を引っかき回すのか。

(本誌・永野原梨香、牧野めぐみ、一原知之、上田耕司/横田 一)

週刊朝日 2015年7月3日号