金に投資をするというより、円を金で持つような気持ちで (c)朝日新聞社 @@写禁
金に投資をするというより、円を金で持つような気持ちで (c)朝日新聞社 @@写禁

 多くのエコノミストが今年は株価が2万円を超えて上昇していくと予測する中、株式投資に躍起になっている人が多いと思いきや、そうでもないようだ。「金」投資を考え始めている投資家が増えているという。

 なぜいま金を持つべきなのか。まずは、日本経済に対するリスクヘッジだ。

 ICBCスタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏は、日銀の金融緩和政策に懸念を抱いている。

「日銀は金額にすると、FRBと同額ぐらいのお金を国債を買うことでばらまいていますが、日本のGDPは米国の約3分の1にすぎない。日本株ETF(上場投資信託)も買っているのだから、それは株価も上がりますよ」

 として、こう語る。

「日銀は金融緩和縮小に転じたときの“出口戦略”をどうするのかが見えないから、恐ろしい。日銀の大量の買いが止まれば日本国債が売られて円に対する信頼がなくなり暴落する“悪い円安”になるかもしれない。そういったときのために金を買っておくのは正解でしょう」

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