日本企業の脱中国依存は進むのか 一国集中から貿易相手国の多角化を 福島第一原発の処理水放出を巡り、日中関係がいっそう冷え込んでいる。過去にも日中間では政策をめぐってたびたび摩擦が起きたが、依然として中国は日本にとって重要な貿易相手国であり続けてきた。今回も時間が経てば関係性が戻るかというと、そうとも限らないという。日本企業へ地政学リスク・経済安全保障の分野でコンサルティングを行っている和田大樹氏が考察した。 中国 dot. 10/9
山重慶子 「Snow Manは中国で活動して」 ジャニーズ会見「中国」でも波紋…各局出演取りやめに現地ファンの悲痛 2日、ジャニー喜多川氏の性加害問題に揺れるジャニーズ事務所が2回目の会見を開いた。タレントのマネジメントなどを担当する新エージェント会社の設立や新たな社名などを発表した。一連の騒動は、多くのファンがいるお隣の中国でも関心が高い。今回の会見も、中国メディアはほぼ一斉に速報し、SNSでも「歴史が変わるのを目の当たりにした」「(新社名の)SMILE-UP.の発音はSMAPに似てるね」など多くの声が寄せられた。 ジャニーズ事務所中国Snow Man dot. 10/2
猿田佐世 軍事力を強化すれば平和になるのか? 中国に強硬姿勢の米議会“元締”との面談で抱いた懸念 米中対立の行方は――。インドで9月9、10日に開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を中国の習近平国家主席は欠席。米国のバイデン大統領は「失望した」と対話の機会が失われたことを嘆いたという。シンクタンク「新外交イニシアティブ(ND)」代表で、弁護士(日本・ニューヨーク州)の猿田佐世さんはこの夏、米国務省・国防総省の高官とも面談、米議会も細かく回り、米側の最新情報を得てきた。そのうえで、日本の立ち回り方を考察した。 米国中国外交国際情勢 dot. 9/19
米倉昭仁 処理水への「猛反発」は中国の首を絞めつつある 裏目に出た「孫子の兵法」 東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に対する中国の反発が止まらない。日本産の水産物の輸入を全面停止しただけでなく、中国国内での加工や調理、販売も禁じる徹底ぶりだ。そんな中国の激しい反発は、米中対立をめぐる戦いの一環である「認知戦(情報戦)」だと、中国の外交・安全保障政策を分析する防衛省防衛研究所・地域研究部中国研究室の飯田将史(まさふみ)室長は指摘する。 処理水中国からの迷惑電話中国韓国福島第一原発 dot. 9/7
吉崎洋夫 処理水放出で相次ぐ迷惑電話は「中国の工作」と外交の専門家 背景に「包囲網」への不満か 東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に対し、中国が激しく反発している。中国政府が日本の水産物の全面的な輸入停止に踏み切ったほか、日本各地に中国からと見られる迷惑電話が殺到。止まない電話に振り回された店舗からは、「売上に影響が出ている」との悲鳴が上がっている。経済的な対抗策と、一般市民もターゲットにした「攻撃」。中国の外交政策の専門家は「中国による工作が始まった」と指摘する。 処理水福島第一原発中国東日本大震災 dot. 8/30
小長光哲郎 なぜ中国で圧倒的に人気?翻訳者が明かした「稲盛和夫さんのすごいところ」 京セラとKDDIを立ち上げ、日本航空(JAL)の経営再建にも尽力した稲盛和夫さんが90歳で亡くなって、8月24日で1年になる。 稲盛和夫中国 AERA 8/24
下川裕治 「密輸?もうありませんよ。中国は豊かになって」台湾有事の“最前線”の離島を歩いて見えた現実 5月19日から始まったG7広島サミットでも主要議題にあがる中国。念頭にあるのは台湾有事だ。EUもサミット前に、台湾情勢をめぐる緊張が大幅に高まる事態に備える必要があるとの見方を示した。一方、中国沿岸の目と鼻の先にある台湾管轄の離島には、ちまたで言われている“それ”とは、少し違う空気が流れているようだ。大陸に最も近い離島で何が起きているのか。旅行作家の下川裕治氏が“最前線”をルポする後編(前編はこちら)。 中国台湾有事 dot. 5/21
中国留学中の日本人が語るコロナ禍の生活 「ある日突然、寮がロックダウン」して今は 中国は「ゼロコロナ政策」を2022年12月に大幅緩和。市町村の封鎖を解除し、海外からの入国者に義務づけていた検査や隔離措置も撤廃した。めまぐるしく方針転換がなされるコロナ禍の中国で、日本からの留学生はどのような大学生活を送っていたのだろうか。清華大学で語学留学中の佐藤春香さん(仮名)と、長年中国の大学で教鞭を執り、現地の状況をよく知る加藤隆則氏に話を聞いた。 中国海外留学 dot. 3/30
山重慶子 「福原愛」が中国でアイドルデビュー目指す? 人気番組の出演者リスト流出でSNSが騒然 2021年7月に離婚を発表し、22年には交際相手の元妻との訴訟が取り沙汰された元卓球日本代表の福原愛(34)。昨年11月に元妻から訴訟が取り下げられ騒動にようやく区切りがついたのか、年明け以降、福原は中国での仕事を本格化させている。そして今、中国では福原の人気番組への出演に関する話題でもちきりなのだ。 中国福原愛 dot. 3/20
米倉昭仁 「脱・中国依存」の動きは本当か? 「政府が進める高度外国人材でも多くは中国人になる可能性」 「脱・中国依存」を目指す製造業の動きが広がっている――最近、そんな報道を目にすることが増えている。ゼロコロナ政策によるサプライチェーンの寸断、急激な円安、さらに米中の対立激化によるチャイナリスクが背景にあるという。2022年5月、経済安全保障推進法が成立し、政府は国内生産拠点の整備を後押しする。中国の脅威に対抗する米国と足並みをそろえたかたちだ。一方、政府は専門的知識や技能を持ち、国内の会社や研究機関などで働く「高度外国人材」を増やしてきた。その66%(21年)が中国人である。この一見、矛盾する動きをどう考えればよいのか、日本総合研究所調査部の野木森稔(のぎもり・みのる)主任研究員・アジア経済グループ長に聞いた。 キヤノンパナソニック中国 dot. 3/9
米倉昭仁 古くて斬新な「軍事用気球」の実態 ぶつける、自爆させる…偵察気球を攻撃する米国の“本気度” 中国が飛行させた無人偵察用気球であると強く推定される――防衛省は過去に日本領空で確認された気球型の飛行物体について、そう見解を示し、情報収集や警戒監視を強めている。さらに同省は外国政府の偵察用気球が領空侵犯した場合の武器の使用要件を緩和する考えだ。米国では偵察用気球を撃墜するための気球の開発も進んでいるというが、今後、どのような対策を取るのが望ましいのか。軍事評論家で、フォトジャーナリストの菊池雅之さんに話を聞いた。 中国気球米国自衛隊 dot. 3/2
米倉昭仁 「偵察気球」が日本に現れたら自衛隊は撃墜できる? 地上や海上からの「高額ミサイルでも当たらない」理由 防衛省は過去に日本領空で確認された気球型の飛行物体について、「中国が飛行させた無人偵察用気球であると強く推定される」とし、情報収集や警戒監視を強めている。さらに同省は外国政府の偵察用気球が領空侵犯した場合の武器の使用要件を緩和する考えだ。今回、米軍が撃墜した中国の偵察用気球は、高度約18キロ(約6万フィート)を飛行した。再び日本領空に気球が現れた場合、自衛隊は撃墜することができるのか。軍事評論家で、フォトジャーナリストの菊池雅之さんに聞いた。 中国気球米国自衛隊 dot. 3/2
大谷翔平 その先へ 米プロスポーツ史上最高額での契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。米野球界初となるホームラン50本、50盗塁の「50-50」達成。そしてワールドシリーズ優勝。今季まさに頂点を極めた大谷翔平が次に見据えるものは――。AERAとAERAdot.はAERA増刊「大谷翔平2024完全版 ワールドシリーズ頂点への道」[特別報道記録集](11月7日発売)やAERA 2024年11月18日号(11月11日発売)で大谷翔平を特集しています。 大谷翔平2024
アメリカ大統領選挙2024 共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(60)が激突した米大統領選。現地時間11月5日に投開票が行われ、トランプ氏が勝利宣言した。2024年夏の「確トラ」ムードからハリス氏の登場など、これまでの大統領選の動きを振り返り、今後アメリカはどこへゆくのか、日本、世界はどうなっていくのかを特集します。 米大統領選2024
本にひたる 暑かった夏が過ぎ、ようやく涼しくなってきました。木々が色づき深まる秋。本を手にしたくなる季節の到来です。AERA11月11日号は、読書好きの著名人がおすすめする「この秋読みたい本」を一挙に紹介するほか、ノーベル文学賞を受賞した韓国のハン・ガンさんら「海を渡る女性作家たち」を追った記事、本のタイトルをめぐる物語まで“読書の秋#にぴったりな企画が盛りだくさんな1冊です。 自分を創る本
野嶋剛 中国「スパイ気球」撃墜に50万ドル! 米バイデン政権が「気球問題」に異常に神経をとがらせるワケ 米国上空に現れた気球を、米軍機が撃ち落としたというニュースを耳にしたとき、「百獣の王ライオンはウサギ1匹を捕まえるときでも全力を尽くす」という、子どものころに人気漫画で読まされた名ゼリフを思い出した。 バイデン中国気球習近平 dot. 2/25
米倉昭仁 中国「気球の目的は気象観測」――不自然な言いわけの元祖は米国だった 世界中に出現する恐るべきUFOの正体 8日、米国防総省は米国本土を飛行したのち撃墜された中国の気球について、数年に及ぶ偵察活動の一環だと明らかにした。一方、中国外務省は「気球は気象などの研究に使われている民間のもので、今回は偏西風の影響を受けてコースから外れてしまった」という姿勢を崩していない。これについて、防衛省防衛研究所政策研究部防衛政策研究室の高橋杉雄室長は「語るに落ちた、ということだと思います。『カバーストーリー』が本当に甘い」と指摘する。 中国気球米国 dot. 2/12
野嶋剛 2023年の中国はどうなる? 習近平を苦しめる感染爆発と「経済失速」、台湾問題は「懐柔路線」に 2022年の中国ニュースの山場は、10月の中国共産党大会だと思い込んでいた。ところが、慣例を破って3期目の総書記に選ばれた習近平氏の苦悩は、むしろ党大会の後から始まったようである。 中国台湾習近平 dot. 1/7
中国がこだわる“南シナ海の実効支配” 二枚看板の「キャベツ戦略」「サラミ戦略」とは? 南シナ海に浮かぶ南沙諸島は、中国・台湾・ベトナム・フィリピンなどが領有を争う、地政学上のホットスポット。近年は中国の実効支配が進み、岩礁に次々と軍事拠点を作っている。2022年11月22日、米国のハリス副大統領が南シナ海にあるフィリピンのパラワン島を訪問したのも、中国に対抗して米国の存在感をアピールする狙いがある。 中国 dot. 1/6
米中「新冷戦」 気になる貿易戦争の行方と「日米同盟」のこれから 2018年3月、トランプ政権は中国の鉄鋼やアルミ製品への関税措置を発表。その後、両国は関税の引き上げをヒートアップさせ、米中貿易戦争とよばれる事態に至った。 中国米国 dot. 1/5
中国がウィグルを弾圧したくなる理由とは? チベット人権問題の見通しも暗いまま 中国内陸部に位置する新疆ウイグル自治区は、中国国内にある五つの自治区の一つ。カザフスタンなどと国境を接し、イスラム教徒のトルコ系住民であるウイグル族が多く暮らす。近年、中国が設置したウイグル族の「再教育」のための収容所の存在が報道され、深刻な人権抑圧が国際的に注目されている。中国はなぜ、彼らを弾圧するのか。『ざっくりわかる 8コマ地政学』から、マンガを交えて解説したい。 中国 dot. 1/4