僕がキャンプでやりたいのは、たき火やって、テキトーにメシを作って、酒を飲みたいだけですからね。肉は焼いたりはしますけど、キャンプ用の小さいコンロで凝った料理なんかしない。

 たまに、10人くらいで、大きなテントを張って、その中にリビングを作ってみんなでワイワイするのも楽しい。でも、繰り返しますが、その裏には設営と撤収がある。それだけを心に留めておけば、あとは楽しいと思います。ポイントは、僕はそこだけだと思うんですよね。テレビや雑誌で見ているキャンプは一部を切り取っているだけだから。

 設営も撤収も面倒なんだけど、面倒臭いことを楽しむのもキャンプ。それが合わない人は、キャンプには馴染めない。汚れるのがイヤという人もキャンプ向きではない。キャンプは汚れますから。靴は泥だらけになるし、オシャレなキャンプウエアも汚れます。食器はキッチンペーパーで拭いただけでまた使ったりもします。寝る時だって、家のベッドやホテルではないから寝にくいですよ。そういうことがオッケーな人じゃないと合わないですよね。

 最初は派手なキャンプの方が楽しいだろうと思ってやっていた。後輩に教えてもらいながら、中には地味なキャンプをやっている人もいて、「地味なキャンプもいいな」と思って、今度は小さいテントを買いました。色々なスタイルがあるのがわかってきた。要は本人が楽しければ何でもいいんですよ。キャンプをやる人が自分自身の時間を楽しめればいいから、キャンプはこうあるべきというのはないと思った。

 だから、1回行ってみて自分に合う合わないは図ってみたほうがいいですね。それが、ゴールデンウイークだとちょっと大変かな(笑)。

 僕からの反面教師としてのアドバイスとしては、気持ちはわかるけど、キャンプ用品は買い過ぎないほうがいい(笑)。ちょっとずつ経験していって、まずは自分にキャンプが合うかどうか。例えば、子どもたちが「行きたい」と言ってもお父さんとお母さんはものすごくキャンプがイヤかもしれないし。ちょっとずつキャンプをやってみて、ちょっとずつ自分に必要なものを買っていく。次から次へと新製品も出てきますからね。

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やりたいようにやればいい