京都の隠れ名所「日向大神宮」
京都の隠れ名所「日向大神宮」
内宮の横道を進めば天岩戸もある
内宮の横道を進めば天岩戸もある

 ゴールデンウイークに入り、「いざ、京都へ」という人も多いだろう。けれども、昨今の京都人気、観光名所はどこへ行っても人、人、人にうんざりということも。そんなときこそ行ってみたい「穴場」の名所はないだろうか。

 生粋の京都人であり、歯科医師、かつ作家で、『できる人の「京都」術』の著者でもある柏井壽氏に、京都の隠れた名所をきいてみた。

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 隠れた名所といえば、「日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)」がおすすめです。

 京都の人でも、日向大神宮の存在そのものを知らない人もいれば、「ひゅうがだいじんぐう」と思い込んでいる人も。

 だからか、タクシードライバーに、「ひむかいだいじんぐう」と行き先を告げて、けげんな顔をされることもあるとききます。

 場所は、「蹴上」のインクラインの奥にあります。こころのところ「隠れ紅葉の名所」として徐々にではありますが知名度も上がってきていることもあり、「南禅寺」から足を伸ばしてやってくる旅行者も増えてきているといいます。それでも未だ「穴場」といっていいのではないでしょうか。

 日向大神宮は、「京のお伊勢さん」と言われている神社です。境内に入り、正面にお稲荷さんを見て、左手の石段を上がると拝殿があります。その奥には外宮があります。

 そこから橋を渡り、奥に進むと内宮が建っています。もちろん祭神に祀られているのは、天照大御神。

 外宮と内宮、天照大神……伊勢神宮との共通点が多く、まるでお伊勢さんにお参りしているような気分になります。

 さらには、内宮の横道を進めば天岩戸もあり、胎内くぐりもできるようにもなっているのです。

 京都にいながらにして、伊勢参り気分も味わえる。そんな不思議なパワースポットに、人混みを避けて行ってみるのもいいのではないでしょうか。