精神科医の藤野智哉氏

 いくら「他人のことなど気にしない」と思っていても、周囲からの一言で傷ついてしまうことは誰にでもある。さらに、自分は遠ざけようとしても、「他人の人生に口を出したい人」というのは一定数いるものだ。そんな人に関わって疲弊しそうなとき、私たちはどうすればいいのか。精神科医の藤野智哉さんは「人間は6割が水だと思えばいい」と予想外のアドバイスをする。その真意とは? <藤野智哉氏『「そのままの自分」で生きてみる』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から一部を抜粋、再編集しています>

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「他人を気にしない」と気をつけていても、他人のほうから、ごちゃごちゃ言ってくることってありますよね。

「人の人生に口出ししたい人」って意外に多いものです。

 たとえば、「あとは結婚だけだね」「そろそろ子どもは?」などと、人の人生をいちいち決めつけて言ってくる人がいます。

「俺にかまわず行け! お前は自分の人生に集中しろ!」

 って言ってあげましょう。

 もちろん、心の中でOKです。

 人の人生に口を出す人はたいがい暇です。自分の人生が充実している人は、人の人生につべこべ言ってきたりしません。

 だから「暇なんだなー」くらいに思っておけばいいものです。

 他人はあなたのために生きていないし、あなたも他人のために生きる必要はない。このことを腹落ちすると、だいぶ生きやすくなりますよ。

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「水」に向かって何か必死に言っている