宮内庁書陵部所蔵の古典籍である「むし双六(すご・ろく)の和歌」を鑑賞する天皇、皇后両陛下の長女愛子さま=23年11月24日、皇居内の同庁書陵部庁舎、宮内庁提供

 天皇、皇后両陛下の長女、愛子さまは4月1日、日本赤十字社の入社式に出席。社会人としての生活をスタートさせた。初出勤のご様子に、愛子さまが生まれた2001年から皇室番組の放送作家を務めるつげのり子氏が思い浮かべたのは、愛子さまが「困難にある人を助けたい」という思いを長く持ち続け、それを実現させたことだった。

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 日赤での愛子さまの所属は、ボランティア活動推進室の青少年・ボランティア課。

 この配属先が報じられたときに。2022年3月に行われた成年の記者会見での言葉を思い出した人もいるのではないだろうか。

 愛子さまは、国内外の出来事への関心についての質問に、こう回答されていた。

「国内外の関心事につきましては、近年自然災害が増え、またその規模も徐々に大きくなっていることを心配しています。
 そのような中でボランティアとして被災地で活躍されている方々の様子をテレビなどの報道で目にしまして、自分の住んでいる街であるとかないとかに関係なく、人の役に立とうと懸命に活動されている姿に非常に感銘を受けました。
 私の親しい友人にも東日本大震災で被災した福島県の復興支援にボランティアとして携わっている友人がおりまして、私自身、災害ボランティアにも関心を持っております」
 

 ちょうど2年前に話していた関心事を自分の進路に選び、新社会人として突き進む姿に、愛子さまが生まれた01年から皇室番組の放送作家を務めるつげのり子氏は、「ある姿」が思い浮かぶと話す。

「よく番組で愛子さまを報じるときに使用する過去の映像で、学習院初等科2年生の運動会の様子があります。愛子さまがリレーの代表選手で出場し、ガッツポーズされるシーンです」
 

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いつも全力の愛子さま